●こんなお話
妊娠9か月の主人公の生きざまの話。
●感想
主人公は遠慮を知らず口癖は「昼寝しよ。風向きが変わったらそん時ドーンと行けばいいんだから」。確かにこの考えはアリだと思いますが、いろんな人と出会うたびにこれしか言わないし。起きたら問題が解決してるってのもよくわからないです。
最初は興味深く見ることができますが、さすがに3回も繰り返されえると飽きてきてしまいます。
物語は臨月の主人公が家を引き払い、生まれ育った長屋へとやって来るところから始まり。同時に何故主人公がこのような人格になったのかという回想が挟まり。
主人公のちょっと変わった性格を表現するのにこれほど長い時間かけて回想する必要があるのかと冗長に感じてしまいました。
主人公の行動の判断基準は「粋」かどうかというもので、確かに自己犠牲で他人のために行動するというのは美しくて現代人が忘れがちな行動ですが。
一方的な押し付けにしか見えなかったです。寝たきりのおばあさんを無理やり起こすことが粋なのだろうか? 売上のよくない中華料理屋をお客さんを呼んで自分のお金でおごることが粋なんだろうか? と見ててずっと疑問でした。
主人公は問題を寝てるだけで解決しようとしないのもただの運任せだなぁと思いながら見てました。それが一番顕著に表れるのが自分の出産で、陣痛が来てるのに車を運転する。周りが病院に行けと言ってもいう事を聞かない。
果たして子どものことを考えたらそんなことができるのか? たとえコメディ映画だとしても。
見終わって結局、現代人に足りない「粋」を描くのではなく、主人子はひとりよがりの現代人を描いているようにしか思えない映画でした。
☆☆
鑑賞日:2013/07/21 DVD
リンク
監督 | 石井裕也 |
---|---|
脚本 | 石井裕也 |
出演 | 仲里依紗 |
---|---|
中村蒼 | |
斉藤慶子 | |
石橋凌 |