映画【ヘンゼル&グレーテル】感想(ネタバレ):魔女狩りアクションとバイオレンスが全開の童話アレンジ

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●こんなお話

 ウィッチハンターが子どもをさらう魔女たちと戦う話。

●感想

 何かに追われている最中、父親に森へ隠されることになった幼い兄妹。さまよった先でお菓子の家を見つけるが、そこには恐ろしい魔女が潜んでいた。魔女に襲われながらも、2人は力を合わせて何とか撃退。そこから物語は一気に加速して、成長した兄妹が“魔女ハンター”として活動しているという設定に飛躍する。

 ある村で子どもたちが次々に姿を消す事件が発生し、村人たちは魔女の仕業だと疑い、女性を火あぶりにしようとする。そこへ大人になった兄妹が現れ、女性を救出。事件の真相を探るため、子どもたちが消えた森へと向かう。

 同じ頃、対立する保安官たちも森へ入り、夜の闇の中で魔女に襲撃され全滅。主人公たちも魔女の根城を突き止めて戦い、撃退するが、それは事件の黒幕ではなかった。やがて3日後の月食と誘拐事件が深く関係していることが明らかになる。

 魔女たちは火に耐える術を身につけようとしており、主人公たちは森にトラップを仕掛けて魔女の1人を捕らえ、子どもたちの居場所を探ろうとする。だがボス魔女が救出に現れ、妹が重傷を負ってしまい魔女も逃走。4月生まれの子どもたちを狙っていたことが判明し、街の人々に訴えるも信じてもらえず、混乱の中でまた1人がさらわれてしまう。

 妹は保安官たちに捕まり絶体絶命となるが、意外にもトロールが現れて助けてくれる。彼との交流シーンも印象的。一方、兄はかつて助けた女性が“白い魔女”だったと知る。兄妹が実家を訪れると、魔女のボスが待ち構えており、自分たちの母親が魔女だった事実が明かされ、妹は再び連れ去られてしまう。

 クライマックスでは、兄が白い魔女から魔法をかけてもらった武器を手に魔女たちの集会場に乗り込み、大量の魔女を銃撃で殲滅。妹と子どもたちを救出し、魔女のボスと肉弾戦を繰り広げ、勝利。そして仲間たちとともに、魔女ハンターとして新たな旅に出るというラスト。

 時代設定は中世風で、武器はライフルや変形ボウガン、さらにはスタンガンまで登場。クラシックな世界観にハイテク感が混ざった独特のビジュアルが魅力的でした。魔女を倒す際の派手なゴア描写も強烈で、頭が吹き飛んだり、体が爆発したりと容赦ないバイオレンスがニコニコしながら楽しめるものでした。

 魔女のデザインや、どこか愛嬌のあるトロールの動きも見ていて楽しいですが、アクションシーンが殴り合い中心で、やや単調に感じるところもありました。とはいえ、勢いとビジュアル重視で見せる作品であり、ストーリーの深さよりもノリとテンポで一気に見られる90分。

 キャラクターも個性豊かで、クールな兄妹主人公に、兄と惹かれ合う白い魔女、ハンターに憧れる少年、実は優しいトロール、悪役としてわかりやすい保安官たちなど、誰もが物語にいい味を出していました。童話の世界をハードにアレンジした、ちょっと変わったアクションファンタジーとして、見た目重視で楽しみたい人にはぴったりな一本だと思います。

☆☆☆

鑑賞日:2013/07/24 Blu-ray 2023/12/22 Amazonプライム・ビデオ

監督トミー・ウィルコラ 
脚本トミー・ウィルコラ 
出演ジェレミー・レナー 
ジェマ・アータートン 
ファムケ・ヤンセン 
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