映画【ハナミズキ】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　男女10年の軌跡の話。

●感想

　128分という映画ですが、主人公2人が恋に落ちるまでが高速すぎてあまり感情移入できないまま物語が始まってしまいました。物語は1人は北海道に1人は東京へ進学という遠距離恋愛になってしまうところから始まりますが。

　やっぱり人は環境で変わってしまうもので、東京で生活するうちに忙しくなり連絡もとりずらくなってしまい見た目もどこか都会に染まってしまう。本人は気持ちは変わってなくても見た目が変わってしまうと、相手は変わってしまったと思い込んでしまうのは理解できます。まして、男のほうが心配になって東京にやってくると向井理さんと仲良くしてたら嫉妬もそりゃ当然しちゃいます。見た目に騙されやすいのが人間だというのがわかります。

　話はご都合主義で進んでいきましたが、ガッキー、成績悪かったのにすぐに早稲田に合格し東京で就職氷河期に苦しんでたのに次のシーンでニューヨークで颯爽と働いてます。

　話の展開は、遠距離恋愛でお互い悩みながらも付き合いつづけるけど。主人公の父親の死をきっかけに漁業を継ぐ決心をする主人公。ここの決断はなかなか面白くて、普通にガッキーのほうに何もかも捨てて走るのでなく。家族や故郷を捨てない強さはよかったです。そして、また時代は流れてお互い別の相手が出来ていて……。となりますが。ちょっと駆け足のわりにテンポが悪くなってしまっているように思えました。カナダのくだりで終わりにしてもよかったように思えます。それに、わざわざカナダまで来て、作っていた船の模型置いてくか?　と思ってしまいます。どうしても、ハナミズキの前で2人を再会させないといけないような流れになってたのが笑ってしまいました。

　とはいえ、主演2人の悩み苦しむお芝居はなかなか観ていて感情移入できるものでよかったです。

☆☆☆

鑑賞日:2012/03/13　DVD