映画【ゴジラ(1984)】感想(ネタバレ)

GODZILLA 1985
スポンサーリンク

●こんなお話

 ゴジラが復活して静岡の原発や東京新宿を襲撃してゴジラ対策に走り回る若者たちや、米国やソ連が戦術核兵器を使おうとしたりして総理大臣をはじめとする政府関係者たちの話。

●感想

 漁船が何かに襲われてそこに記者がやってきて巨大なフナ虫に襲われて死んでいる乗組員たちを見つけて唯一の生存者がいて話を聞くとゴジラに襲われたらしい。そしてゴジラについていたフナ虫に人間が襲われたと判明。

 記者は記事にしようとするけれど止められてしまう。博士のもとに行ってゴジラの研究をしていて、その娘さんやその娘さんの兄は生存者で兄が隔離されていることを教えて、会いに行く妹。そこを記者は写真を撮って感動の再会を記事にしようとする。

 ゴジラが原発を襲って放射性物質を吸い取る。そこに渡り鳥を追いかけてたのを目撃して帰巣本能があると感じた博士はゴジラを誘導をする作戦を立案。火山の三原山に爆弾を仕掛けたり。

 アメリカとソ連が核兵器を使うことを迫るけど日本の総理は信念で核を使わせないと両国首脳に訴えて回避。ゴジラが上陸しようとするので自衛隊が阻止しようとするけど、新宿までやってくるゴジラに首都防衛機のスーパーXが迎撃。ゴジラを誘導する装置を完成した博士たちだけど、ゴジラに街が破壊されてビルから出られなくなってピンチになるけど、自衛隊のヘリに救出される。

 そして三原山で誘導装置を作動させてゴジラは三原山の火山に落下してみんな見送っておしまい。

 タイトルにもなっているゴジラを期待しますが、100分の映画のうち15分くらいしか出てこずフラストレーションの溜まる映画でした。しかも出てきても、クライマックスは新宿でのスーパーXという首都防衛機との攻防ですが、これがそんなに迫力がないのが痛いです。


 話のラインは、総理大臣をはじめとする政府が米国とソ連の冷戦の間に挟まれる苦悩などが描かれつつ。ゴジラを研究する博士のもと新聞記者とその娘さんとの淡い恋。
 この主人公の記者さんが全く描かれないので、主人公なのかな? と最後まで見てても疑問で。序盤はヒロインである娘さんに対して特ダネのネタ元として接近して嫌われるという展開だったのに、急にいい感じの恋に発展するという。主人公コンビより武田鉄矢さん演じるホームレスの方がまだ魅力的でした。

 展開もずいぶん遅くて、なかなかゴジラが出ないのも痛いです。ゴジラが日本に現れたら? というリアリティを見せるのは面白いと思いますが。その割にゴジラがやってきて避難命令が出てるのに普通に新幹線が走っていたり。スーパーXという新兵器が出てきたりメーサー車が出てきたりしてリアルさはあまりなくて、とどっちつかずな印象でした。ソ連の核兵器が飛んできてるのに、普通に民衆が街にいたりするし。原発に現れるゴジラを霧で発見できない自衛隊……。どんだけマヌケなんだとかばかり気になってしまいます。

 けどスーパーXがかっこよくて、カドミウム弾を撃ったりなくなったら通常兵器でゴジラを足止めしたりするのが熱かったです。

 政府関係の役者さんは重厚で小林桂樹さん、小沢栄太郎さん、金子信雄さん、加藤武さん、佐藤慶さん、鈴木瑞穂さんなどがゴジラ対策について語っていて迫力がありました。せっかくカッコいい題材と役者さんを使っているだけに残念な映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2014/04/05 Blu-ray 2023/12/12 Hulu

監督橋本幸治 
特技監督中野昭慶 
脚本永原秀一 
出演小林桂樹 
田中健 
沢口靖子 
宅麻伸 
夏木陽介 
内藤武敏 
武田鉄矢 
小沢栄太郎 
鈴木瑞穂 
織本順吉 
御木本伸介 
森幹太 
金子信雄 
山本清 
加藤武 
田島義文 
村井国夫 
小泉博 
佐藤慶 
森本毅郎 
林家しん平 
石坂浩二 
タイトルとURLをコピーしました