●こんなお話
子どもを守ってくれと頼まれた悪魔と契約した主人公が話。
●感想
冒頭、少年をかくまっていた修道院に僧侶がやってくるも、すぐに傭兵たちの襲撃を受けてしまい、少年とその母親は命からがら逃走します。生き残った僧侶は、かつての戦士である主人公のもとを訪れ、少年の救出を依頼します。
主人公は傭兵たちのアジトに突入して数人を倒すものの、敵の使用するスラッグ弾によって意識不明に。目覚めると病院にいて、そのまま脱走。少年と一緒にいた女性と合流し、共に少年を助けるため動き出します。
傭兵たちの居場所を知る男を脅して採石場に向かい、主人公は単身突入。炎に包まれたクレーン車を駆って暴れまわり、迫力のアクションで少年を救出します。無事に母親や僧侶と合流し、彼らは秘密の修道院へ向かいます。
しかし、修道院では「少年は危険な存在」と判断され、処刑されそうに。そこへ悪魔の力を得た傭兵が現れ、僧侶たちを次々と殺害、少年を再び連れ去ってしまいます。少年の身体を使って悪魔が復活しようとする中、主人公たちは最後の戦いに挑みます。僧侶が立ち向かうも力及ばず、最後は主人公が悪魔の傭兵と死闘を繰り広げ、悪魔を地獄に送り返して物語は幕を閉じます。
物語冒頭、「この修道院は要塞のような守りだ」と自信満々だった神父たちがあっさり襲撃される流れは、ツカミとしてバッチリでした。
中盤の採石場でのアクションシーンは、本作のハイライトともいえる迫力で、クライマックスのカーチェイスよりもテンションが高くて面白かったです。炎に包まれたクレーン車が暴れまわる様子は迫力満点!
カタキ役が後半、悪魔と契約してクリーチャー化する展開もよかったのですが、触れるだけで対象が崩壊するという最強クラスの能力を持っているわりに、決着があっけなかったのは少し物足りませんでした。
アメコミのような演出で主人公の過去を描くシーンもユニークで印象に残りました。
ただし、登場人物たちの行動の動機や目的が曖昧なまま話が進んでしまうので、誰が何のために戦っているのか把握する前にアクションに突入してしまい、感情移入しにくかったです。主人公の描写も後回しで、母子の感情も掘り下げが薄く、敵役にも小物感が漂ってしまっています。
また、クライマックスのカーチェイスでは車のクラッシュが明らかにCGで、迫力に欠けてしまうのが残念でした。
全体としては、95分の中に無理やり話を詰め込んだ印象で、アクションは見どころがあるものの、ドラマ部分の構成にはもうひと工夫欲しかったです。
☆☆
鑑賞日:2013/09/18 Blu-ray 2024/11/23 U-NEXT
監督 | マーク・ネヴェルダイン |
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ブライアン・テイラー | |
脚本 | スコット・M・ギンプル |
セス・ホフマン | |
デビッド・S・ゴイヤー |
出演 | ニコラス・ケイジ |
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キアラン・ハインズ | |
ヴィオランテ・プラシド | |
ジョニー・ホイットワース | |
クリストファー・ランバート | |
ファーガス・リオーダン | |
イドリス・エルバ |