映画【エヴェレスト 神々の山嶺】感想(ネタバレ)

Everesuto: Kamigami no itadaki
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●こんなお話

 エヴェレストに憑りつかれて人生かける男たちの話。

●感想

 登山映画はその迫力ある映像を堪能できるのが魅力だとは思いますが、映画としては雪景色が単調になったり映画を撮影する大変さを気にしてしまったりして、映画の中に入り込めずあまり楽しくなかったりしますが、この映画もそのパターンになってしまっているように思えました。メインである登攀シーンが単調で退屈でした。
 
 それでいて登山に憑りつかれたかのような男2人が主役ですが、あまり登山のことを知らない身からするとなぜそこまで危険なことまでしてのぼるのか? というところからスタートで見るとこの映画の主役たちに感情移入しにくいのが痛かったです。勝手に山登りして勝手に騒いでるだけにしか見えなかったです。感情移入させなくても面白い映画はあると思いますが、何でそんなことをするんだろう? という疑問ばかりが先行してしまいました。

 序盤は阿部寛さん演じる天才クライマーの人となりを岡田准一さんが追いかけて、関係者にインタビューしてその回想。という流れですが、そこは天才クライマーがどんな人なのかという面白さで見ることができました。ところが阿部さんを捜索するシークエンスからとたんに失速していきました。ネパール行って当てもなくさまようだけで簡単に老シェルパを見つけちゃったり、少年が簡単に見つけてくれたりと物凄い高速で失踪した天才クライマーを見つけちゃったりしてついていけなかったです。それでいてただのカメラマンだった岡田さんが天才クライマーにくっついてエヴェレストに挑戦するというのも無理があるのではないかと思ってしまいます。それよりもピエール瀧さんに簡単にお金借りれて羨ましさだけが残りました。

 1番わからなかったのはヒロインである尾野真知子さんの存在で全く何のためにいるのかわからなかったです。彼女も「何なんですか! 山って。私もついていきます」とどういう行動の動機なのかがこれまたついていけず。むしろ女性を一切登場させず、男だけのドラマでよかったのではないのかと感じました。

 これを見て神々の山嶺が凄い場所だと感動することがなくて残念でした。むしろ冒頭でイギリス人登山家のカメラうんぬんとかあんまり関係なくなっちゃって一体あれは何だったのかといろんなことが気になる映画でした。

鑑賞日: 2016/03/13 TOHOシネマズ川崎

監督平山秀幸 
脚本加藤正人 
原作夢枕獏
出演岡田准一 
阿部寛 
尾野真千子 
ピエール瀧 
甲本雅裕 
風間俊介 
テインレィ・ロンドゥップ 
佐々木蔵之介 

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