映画【映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 宅地造成が進んで木々が切り倒され、ゴミが捨てられる裏山でのび太くんが小さな苗木を拾って、ドラえもんのひみつ道具で苗木から手足が生えて動き回る姿にして「キー坊」と名付けて可愛がる。同時に地球を監視する植物型宇宙人がいて……な話。

●感想

 映画の前半の日常描写はキラキラした映像と共にのび太くんとキー坊の交流だったり。ジャイアン、スネ夫、しずかちゃんたちとの交流を緻密な背景や綺麗に動き回るキャラクターの演技とかも素晴らしく楽しい序盤でした。
 物語は中盤から緑の星へと連れて行かれる一行。そこで出会う純粋な植物型宇宙人との交流だったり、この子どもの声の声優さんたちがめんごくて愛くるしかったです。ワガママなお姫様とのやりとりだったり。

 ところが地球に迫る人類絶滅計画を知って、それを阻止するためにドラえもんたち頑張る、あたりから怒涛のジェットコースタームービーへと加速して、正直、何やってるのかとかわからなかったです。
 いろんな設定がいくつも説明されるため把握するのが大変でした。映像はスペクタクルで派手なシーンになるけど、そこにエモーションがついていかないので、ただただ退屈でした。

 環境破壊というモチーフも既視感いっぱいで、緑の巨人が街を破壊する構図ってだけで有名スタジオの長編アニメで見た事ある気がしました。
 結局、長老ジイのよくわからない能力で突破出来ちゃってるし。そもそもカタキ役の宇宙人たちは自分たちが失敗してるだけだのに、計画をあきらめちゃうし。結局、向こうが勝手に転んであきらめてるだけなので、また攻めてこようと思えば攻めてきちゃうのではないのかな? と疑問なエンディングでした。
 キー坊というキャラクターも「キー! キー!」を連発して耳障りで見てて乗れなかったです。のび太くんも「キー坊! キー坊!」とこれまた2万回くらいするので、のび太くんスクリームしすぎじゃない? とテンション下がって行きました。

 ドラえもんも道具を使えない状況になる設定も果たして意味があったのか謎ばかり残る映画でした。

☆☆

鑑賞日:2014/05/19 DVD

監督渡辺歩 
脚本大野木寛 
原作藤子・F・不二雄 
出演(声)水田わさび 
大原めぐみ 
かかずゆみ 
木村昴 
関智一 
千秋 
堀北真希 
有田哲平 
三宅裕司 
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