映画【ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021】感想(ネタバレ):小さな出会いから始まる宇宙大冒険!友情と勇気が導くSFファンタジー

Doraemon the Movie: Nobita's Little Star Wars 2021
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●こんなお話

 ドラえもんたちが他の惑星のクーデターに追われた大統領に協力してクーデター軍と戦う話。

●感想

 のび太くんたちは、自主制作映画の撮影に励んでいた。ある日、撮影中に偶然ちいさなロケットを見つけ、中から小人のような宇宙人が現れる。彼の名前はパピ。のび太くんは彼を家に連れて帰り、しずかちゃんが持ってきたミニチュアの家に住まわせることになる。やがてジャイアンやスネ夫も加わり、子どもたちはパピと仲良くなっていく。

 だがパピを追う無人偵察機が、彼の故郷から地球に到来する。事情を聞けば、パピは母星でクーデターを起こした軍に追われているらしく、逃げ延びてきたとのことだった。事態を知ったのび太くんたちは、戦車のラジコンに乗って裏山へと向かうが、しずかちゃんが敵に連れ去られてしまう。

 責任を感じたパピはひとり敵地へ向かう決意をするが、ドラえもんたちの救出作戦により無事しずかちゃんもパピも助け出される。さらにパピの姉が人質になっていることが判明し、ドラえもんたちはパピの星へ旅立つことになる。現地でレジスタンスと合流し、軍に立ち向かう準備を始めるのだった。

 物語は、地上に潜入するドラえもん・のび太・ジャイアンのチームと、宇宙船で待機しつつ無人機を迎え撃つしずかちゃん・スネ夫のチームという二手に分かれる。潜入組は敵に囚われてしまうが、のび太くんだけが逃れ、単身仲間たちを助け出そうと奮闘する。一方、スネ夫としずかちゃんも戦車に乗り込み助けに来るが、敵の待ち伏せで戦車が撃破されてしまう。だが、タイミングよくスモールライトの効果が切れ、ふたりとも元の大きさに戻り、逆転のチャンスが訪れる。

 ドラえもんやジャイアンも巨大化し、のび太くんと共にクーデター軍に立ち向かっていく。壮絶な戦いの末、敵の将軍は民衆の手によって拘束され、クーデターは鎮圧される。パピは元の地位に戻り、平和な暮らしを取り戻す。そして、地球へ戻ったのび太くんたちは、出木杉くんに自主制作映画を披露し、驚かせるのだった。

 今回の作品では、スネ夫の描写がとても魅力的だったと感じました。最初は仲間の勢いに流される形で戦いに向かうものの、実際に事が動き出すと怖気づいてしまう、その揺れ動く感情がとてもリアルに映り、観ていて心を掴まれました。また、ラジコン戦車を改造して装甲を強化してしまう技術屋っぽさもよく描かれていて、スネ夫の一面が引き立っていたと思います。

 物語としては、民衆と共にレジスタンスが立ち上がり、権力を掌握したクーデター軍を倒すという展開になっていて、子ども向け作品ながらスケール感のある構成でした。個々のキャラクターの活躍がバランスよく盛り込まれていて、楽しく観ることができた1本だったと感じました。

☆☆☆

鑑賞日:2022/11/23 Amazonプライム・ビデオ

監督山口晋 
脚本佐藤大 
原作藤子・F・不二雄 
出演(声)水田わさび 
大原めぐみ 
かかずゆみ 
木村昴 
関智一 
朴ロ美 
松岡茉優 
梶裕貴 
香川照之 
諏訪部順一 
内海崇
駒場孝
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