映画【カポーティ】感想(ネタバレ)

capote
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●こんなお話

 人気作家が殺人事件のモチーフにした小説を書くために殺人犯に取材するけど、殺人犯に感情移入してしまって小説を完成させたいし死刑にさせたいしで悩む話。

●感想

 カポーティが独特の高い声で喋っていて、彼が魅力的しているだけで成功している作品だと思いました。セレブとして成功していて、ある日新聞で殺人事件のことを知って幼馴染の作家と取材に出かける。主人公は気持ち悪がられて周りに人がよりつかないため、幼馴染が取材をする姿が可哀そうでした。

 最初は自分の作品のためと殺人犯に近づくけど彼の話を聞くうちに自分と同じなのではないかと共感していく。死刑になっては困るから、有能な弁護士をつけて裁判を長引かせて事件のことを聞こうとするけど、なかなか真相は話してくれない。そのためなかなか作品が完成しないというジレンマが描かれていきます。

 主人公は血なまぐさい事件を取材しているのに地元に戻るとセレブな生活に戻って優雅に暮らしていて、イヤな奴感が凄いです。そこらへんが天才ゆえにおかしな人なのかと思えてよかったです。

 死刑が決まって、犯人の前で涙を流す主人公は果たしてどういう気持ちで泣いているのだろうかと考えてしまうお芝居でした。本当に友人が死刑になるからの涙なのか、作品が完成できる涙なのか、他の涙なのか。

 1人の人間が精神不安定になっていく姿を見られて満足な作品でした。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2016/08/29 DVD

監督ベネット・ミラー 
脚本ダン・ファターマン 
原作ジェラルド・クラーク
出演フィリップ・シーモア・ホフマン 
キャサリン・キーナー 
クリフトン・コリンズ・ジュニア 
クリス・クーパー 
ブルース・グリーンウッド 
ボブ・バラバン 
マーク・ペレグリノ 
エイミー・ライアン 

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