●こんなお話
彼女と生活しているけど、ちょっと怒りっぽかったり自分の主張を押し付けてくるのが疲れてきていたときに彼女が交通事故死するけど復活して新たな恋をする主人公に嫉妬する話。
●感想
兄弟たちが乱交パーティーを終えて家に押しかけてくるところから始まる。主人公は彼らを追い返し、恋人とふたりきりの時間を楽しむ。ホラーグッズ専門店で働きながら、いつかは自分の店を出したいという夢を持っている。
だけどその恋人はかなりのエコ思想の持ち主で、ヴィーガンで、ガソリン車は敵という価値観の持ち主。勝手に主人公の車を売ってしまったり、主人公に対する配慮のなさが積み重なって、ストレスはたまる一方。そんな中、ふたりで立ち寄ったアイス屋で、彼女は店員に失礼な態度を取りまくる。でもその店員と主人公は、なんとなくいい雰囲気になる。
その直後、なんと彼女が主人公の目の前でバスにひかれてあっけなく死亡。主人公はしばらく深い悲しみに沈むが、例のアイス屋の店員とクラシック映画を観に行った夜、偶然の再会を果たし、そこから心を通わせていく。ふたりは夜を一緒に過ごすかというタイミングでお別れし、帰宅した主人公の前に現れたのは、なんと死んだはずの元カノだった。
ゾンビのような姿で戻ってきた元カノは、一緒に死んで永遠に過ごそうと迫ってくる。主人公はなんとか彼女の執着から逃れようとするけど、まったく通じない。ストーカーのように付きまとい、狂気じみた愛情を押し付けてくる元カノに、主人公は疲弊していく。
そんななか、アイス屋の店員との関係にもひびが入る。元カノの存在に気づいた店員は、ナイトシアターに誘ってこなかったら諦めると告げる。主人公は決断を迫られ、兄弟のアドバイスを受けて元カノを殺そうとするけど、結局できず、代わりに兄弟がやってくれると言うので任せる。
その間に主人公はアイス屋の店員とナイトシアターで映画を観て、一夜を共にする。でもその間に兄弟が元カノに食べられてしまう。しかも脳みそを。帰宅した主人公はその惨状を目にし、愕然。逃げ出した彼の代わりに、怒り狂った元カノはアイス屋の店員を襲って拉致。
主人公が彼女に別れを宣言し、激しい殴り合いに発展するが、食べられた兄弟がゾンビ化して蘇り、元カノを倒してくれる。彼らは元カノを墓場に埋め、ようやく騒動に終止符を打つ。ラストは、主人公とアイス屋の店員が夢だったホラーグッズの店を開業して、平和な日々を取り戻す。
死体が防腐剤を吐いたり、どんどん腐っていく描写など、かなり悪趣味だけどそこが笑えるし楽しかったです。気弱な主人公がとんでもない状況に振り回されながらも必死に対応していく姿は、思わず応援したくなってしまうものでした。最後には「人に自分の思想を押しつけすぎると、愛も壊れる」という教訓めいたテーマも感じられる。B級だけど、テンポとキャラの面白さで楽しめる一本でした。
☆☆☆
鑑賞日:2023/10/08 U-NEXT
監督 | ジョー・ダンテ |
---|---|
脚本 | アラン・トレッツァ |
出演 | アントン・イェルチン |
---|---|
アシュリー・グリーン | |
アレクサンドラ・ダダリオ | |
オリバー・クーパー | |
アーチー・ハーン | |
ディック・ミラー |