映画【アバター ウェイ・オブ・ウォーター】感想(ネタバレ):家族を守る父と海アバターの奮闘

Avatar-The-Way-of-Water-(2022)
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●こんなお話

 パンドラの原住民として暮らす主人公たちが人間に狙われるので森を逃げて海に行って家父長制は大事、捕鯨はよくないということを教えてくれる話。

●感想

 前作でナヴィ族として暮らしていた主人公は、子どももできて平穏な生活を送っていた。しかし、前作での敵役がナヴィ族の身体として復活し、森を燃やしながら追いかけてくるという事態に直面する。森が炎に包まれる中、主人公はリーダーの座を自ら降り、群島の多い海を目指して逃亡することを決意する。海アバターたちと接触し、彼らに受け入れられ新たな生活を始めることとなる。

 海アバターの暮らしの描写と、彼らを追いかける海兵隊の行動が交互に描かれる。海兵隊は村を焼き、クジラを殺して誘い出すなど執拗に攻撃を仕掛ける。主人公の子どもがクジラを救おうとして捕まってしまうと、主人公たちは乗り込んで戦闘に突入。仲の良いクジラが力を発揮したことを契機に戦いは激化する。

 各地で繰り広げられる戦闘の中、長男と次男が合流して逃げるも、別の娘が捕まり、さらに長男が撃たれてしまう。主人公は再び戦闘に挑み、捕鯨船が転覆する騒動の中で閉じ込められた人々を助け出す。子どもたちは超能力を駆使して仲間を救出し、最終的に海アバターの生活に戻ることができのでしたという。

 映像はハイフレームレートによる滑らかな動きが特徴で、南洋の海や海洋生物の描写はドキュメンタリー映像のように美しかったです。映像美には圧倒されるものの、物語の方は長時間の戦闘や子どもが人質になる展開が続き、集中力が途切れやすく感じられました。3時間10分という長さが体感時間としても長く感じる作品でした。

 戦う目的や登場人物の行動動機も散漫で、宇宙の先住民が死者の心を移す設定やクジラのエキスを搾取する描写などが唐突に提示され、全体の物語の流れがつかみにくい部分も。主人公が「父は家族を守るもの」と繰り返し語る場面もあり、家父長制的なメッセージを意識させる構成になっていました。

 一方で、シガニー・ウィーバーが子役たちと共演している場面や、主人公の次男に対して厳しい言葉を投げかけるシーンなど、演技面では楽しさも感じられる部分があったり。海洋生物との対面や戦闘描写、家族を守るための奮闘は、物語の大きな軸として存在感を示していると思います。

☆☆☆

鑑賞日:2022/12/25 川崎チネチッタ

監督ジェームズ・キャメロン 
脚本ジェームズ・キャメロン 
リック・ジャファ 
アマンダ・シルヴァー 
原案ジェームズ・キャメロン 
ジェームズ・キャメロン 
アマンダ・シルヴァー 
ジョシュ・フリードマン 
シェーン・サラーノ 
出演ゾーイ・サルダナ 
サム・ワーシントン 
シガーニー・ウィーバー 
スティーブン・ラング 
クリフ・カーティス 
ジョエル・デヴィッド・ムーア 
CCH・パウンダー 
イーディ・ファルコ 
ジェマイン・クレメント 
ケイト・ウィンスレット 
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