●こんなお話
パンドラの原住民として暮らす主人公たちが人間に狙われるので森を逃げて海に行って家父長制は大事、捕鯨はよくないということを教えてくれる話。
●感想
ナヴィ族として暮らす主人公、子どももできて幸せそう。ところが前作のカタキ役がナヴィ族の身体として復活して主人公を追いかけて森へやってきて森が燃やされて大変。
主人公は自らリーダーの座を降りて森を去って群島がいっぱいある海へと目指して、海アバターと接触してそこで受け入れてもらって生活することに。
そこから海アバターの生活描写と追いかける海兵隊側が交互に描かれていきます。海アバターの村々を焼いてまわって、さらには海アバターが大事にしているクジラを殺害して誘い出す。
主人公の子どもが仲のいいクジラをレスキューしようとして捕まってしまって主人公たちが乗り込んでくるけど、仲のいいクジラがアタックしたことをきっかけに戦闘開始。
いろんな場所で戦闘が行われて、主人公の長男と次男が合流して逃げるけど別の娘さんが捕まったりして、更に長男撃たれちゃって…。娘を助けるために主人公がまた乗り込んで戦闘が行われて捕鯨船が転覆してみんな閉じ込められて、娘とかが超能力を使ってみんなを助け出して海アバターの生活に戻っていく。
映像はハイフレームレートのヌメヌメ感が凄くて「綺麗ですね」という感想が出てくるものでした。ただ普通にネイチャードキュメンタリーで見たことあるかのような南洋の海や海洋生物の映像で最初は凄いなーと感心できましたが、映像の凄さに圧倒されるのも最初だけで集中力が続きませんでした。それにお話の方が恐ろしく退屈で、ちょっと3時間10分の長さが体感時間長く感じる1本でした。
結果、何で主人公家族を人類が狙っているんだっけ? とか、死んだ人間の心を宇宙の先住民に移動できるのにクジラのエキスを搾取して老化を防ぐという目的とか何で戦ってるのかボーっとしてたらわからなくなっていく話運びでした。そして後半は延々と続く子どもが人質になる展開とかももう少しどうにかならなかったのだろうかと考えてしまいます。
「父は家族を守るもの」という台詞がしつこく話されて家父長制が大事というメッセージとかもちょっと古臭くないのではないかとか捕鯨反対な流れとかも捕鯨国としては微妙な気持ちになる流れでした。人間のスパイダーくんが海兵隊側で行動していると思ったら、主人公側についてかと思ったらカタキ役の息子でという流れだったり、スパイダーくんの親を殺したのが主人公の奥さんなのか的な流れとかも唐突に提示されて解決されないままとかもモヤモヤが残ります。
引っ越し先の子どもが主人公たちの子どもと喧嘩してからかわれて海に置いてけぼりにされるとかもTHEステレオタイプな展開で何百回と見てきたかのような流れ。しかもそこでサメみたいなのに襲われるのも必要以上に長く感じてしまいました。
シガニー・ウィーバーが子役たちと一緒にお芝居していたと考えると楽しい1本で主人公が次男に対して「お前は家族の恥だ」と言ったりなかなか共感できないドイヒーな主人公像でした。
☆☆☆
鑑賞日:2022/12/25 川崎チネチッタ
監督 | ジェームズ・キャメロン |
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脚本 | ジェームズ・キャメロン |
リック・ジャファ | |
アマンダ・シルヴァー | |
原案 | ジェームズ・キャメロン |
ジェームズ・キャメロン | |
アマンダ・シルヴァー | |
ジョシュ・フリードマン | |
シェーン・サラーノ |
出演 | ゾーイ・サルダナ |
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サム・ワーシントン | |
シガーニー・ウィーバー | |
スティーブン・ラング | |
クリフ・カーティス | |
ジョエル・デヴィッド・ムーア | |
CCH・パウンダー | |
イーディ・ファルコ | |
ジェマイン・クレメント | |
ケイト・ウィンスレット |