映画【時計じかけのオレンジ】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 管理社会の中で暴れようとする若者の話。

●感想

 真っ赤と真っ青なバックにクレジットが流れ、カメラ目線で瞬きひとつしない主人公のモノローグから始まる最高の出だしが素晴らしいです。
 バーや住居が独特の装飾にデザインと1971年の感覚の未来感というのが、いつみても新しい感覚の世界に見えるから不思議です。たぶん、100年後に見ても新しいと思います。
 主人公のお母さん、その髪型なんだよ、と。幾何学模様の壁紙やらバーで女の子が食べてる飴のデザインすら作りこまれた不思議な未来。かと思えば、物凄いちっこいカセットテープだったり。

 ひたすら暴力を繰り返す主人公たち。暴力をふるうシーンでは明るい音楽が使われ暴力を抑えるシーンでは不気味さが漂う。
 主人公が何故、親分としているのかとか背景が描かれないですが、仲間たちにも川に突き落としナイフで傷づけたりと無茶苦茶する奴で、こんな親分いるわぁと共感の感覚を持って見てしまいます。
 仲間に裏切られ捕まってしまう主人公。早く刑期を終えようとルドヴィゴ療法なる実験を受けることを自ら言う。この実験シーンの不快さ。ある意味、序盤のレイプシーンとかより不快に見えてしまいました。恐ろしいです。

 真人間に生まれ変わった主人公が、序盤でやっていたことを今度は自分が受ける番になるという。Homeと表札が書かれた家に行ったら、そのおじさんが……。って展開。この時のおじさんの真実を知った時の表情。笑っちゃうんですけどと。更にそこにいるボディービルダーみたいな人何者なんだと。強烈なインパクトでした。
 2階の窓から飛び降りて、全身包帯になった主人公。洗脳が解けて主人公の妄想で終わるラスト。すんごい顔して微笑んでましたが、この映画の後、無茶苦茶やるんだろうなと思うとゾクゾクするエンディングで素晴らしかったです。

☆☆☆☆

鑑賞日:2013/06/14 Hulu

監督スタンリー・キューブリック 
脚本スタンリー・キューブリック 
原作アンソニー・バージェス 
出演マルコム・マクダウェル 
パトリック・マギー 
ウォーレン・クラーク 
ジェームズ・マーカス 
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