●こんなお話
今回もテロリストと戦うアメリカ人たちの話。
詳細ネタバレあらすじ
アメリカ陸軍レンジャー部隊を率いるエリック・カーターは、CTUのレベッカ・イングラムが指揮する秘密作戦に参加し、テロ組織の指導者イブラヒム・ビン=ハリドの拠点を襲撃する。作戦後、エリックたちは新しい身元情報を与えられてアメリカへ帰国する。半年後、元隊員のベン・グライムズから連絡を受け、隊員たちの身元情報が漏洩し、ビン=ハリドの部下たちに命を狙われていることを知らされる。
エリックが妻ニコールと暮らす自宅に武装した男たちが侵入する。襲撃者たちは秘密作戦で持ち出された金庫を探していた。エリックとニコールは襲撃者を撃退して自宅から脱出し、エリックは作戦を指揮したレベッカに連絡する。レベッカはCTU局長の職を退く準備を進め、後任のキース・マリンズに業務を引き継いでいた。夫のジョン・ドノヴァンは大統領選挙に立候補しており、レベッカはCTUの仕事と夫の選挙活動に関わっていた。
エリックはニコールを守るため、彼女を兄アイザック・カーターのもとへ連れていく。アイザックは地元のギャングを率いており、かつてニコールと交際していた。エリックとアイザックは過去に対立しており、エリックはアイザックのもとを離れて軍に入隊していた。エリックはニコールをアイザックに預け、ベンの捜索を始める。
レベッカはCTUの分析官アンディ・シャロウィッツとともに、隊員たちの身元情報が漏洩した経路を調べる。情報にアクセスできた政府関係者の中に漏洩者がいると考え、マリンズにも疑いを向ける。マリンズはレベッカの調査を問題視し、彼女とアンディの行動を制限しようとする。レベッカはマリンズを一時的に拘束し、エリックの捜索を続ける。
エリックはベンを発見する。ベンは秘密作戦で持ち出された金庫に入っていたUSBメモリーを所持していた。USBメモリーには、ビン=ハリドの潜伏工作員に関する情報が記録されていた。ベンは情報を渡す条件として大金を要求する。エリックはアイザックに資金調達の協力を依頼し、警察が押収した現金を奪う計画を立てる。警察署に侵入して現金を確保するが、警察官に包囲される。その間、CTUは情報漏洩に関与した人物の特定を進める。
ニュージャージー州の高校では、アミラ・デュダエフと兄ハサンがテロ攻撃を準備していた。アミラは教師のデヴィッド・ハリスと関係を持ち、ハリスもテロ計画に加担していた。同級生のドリュー・フェルプスはアミラの計画を知り、ハリスに相談するが、ハリスはドリューを拘束する。アミラたちは計画の発覚を防ぐため、ドリューを殺害する。
エリックはベンとの取引を進めるが、テロリストが現場を襲撃する。ベンはUSBメモリーを持って逃走し、テロ組織の指導者ジャダラ・ビン=ハリドが情報を手に入れる。ジャダラはUSBメモリーに記録された潜伏工作員を利用し、アメリカ国内での攻撃を計画する。エリックとCTUはUSBメモリーの情報を回収し、テロ攻撃を阻止するために捜査を続ける。
アミラとハサンは爆発物を用意し、ジョージ・ワシントン橋を標的にする。アミラは爆発物を積んだ車両で橋へ向かい、警察が車両を止めようとするが、アミラは車両を爆発させる。橋では多数の死傷者が発生し、CTUは攻撃に関与した人物を追跡する。ジャダラの組織が複数の潜伏工作員を動かそうとしていることも判明する。
エリックはジャダラの武器調達経路を追い、武器商人ガブリエルに接触する。ガブリエルは協力の条件として軍の機密設計図を要求する。エリックはベンとともに取引を進め、必要な情報を得ようとする。レベッカとアンディもCTU内で調査を続け、テロ組織の計画と情報漏洩の経路を追跡する。
大統領候補ジョンの父ヘンリー・ドノヴァンは、ジャダラ側から過去の秘密取引を公表すると脅されていた。ヘンリーの会社は過去にテロ組織と取引をしており、ヘンリーはその事実を隠すためにジャダラ側へ情報を渡していた。ジョンは父親の関与を調べ、レベッカにも情報を伝える。ヘンリーの弟ルイスは、疑惑が公になった場合の対応について兄に助言する。
CTUはジャダラの居場所を追跡し、エリックたちはテロ組織の拠点に接近する。エリックは、レンジャー部隊の作戦に参加していたアシム・ナセリがテロ組織側にいることを確認する。ナセリは作戦に参加した隊員たちの情報を漏洩させた人物だった。彼はCTUの警備責任者スティーブン・グラントに接触し、グラントの恋人ジェニファー・マーシャルに爆弾を装着して脅迫する。ナセリはジェニファーの命を盾に、CTU内部への侵入を要求する。
グラントはCTUの監視カメラを停止させ、ナセリの部下たちを施設内に侵入させる。エリックはジェニファーを確保し、爆弾を取り外す。CTUはグラントの関与を把握するが、ナセリたちはその間にジャダラを拘束先から連れ出す。ナセリはジャダラに、父親のイブラヒムが生存していることを伝える。ジャダラは父親の生存を知り、ナセリとともに行動する。
ジャダラ側はジョンを拘束し、レベッカにジャダラの身柄を引き渡すよう要求する。レベッカはジョンを救うため取引に応じるが、現場で拘束される。テロ組織はレベッカを連行し、彼女が過去に指揮した秘密作戦を公に裁く計画を進める。
CTUの分析官アンディは、国家情報長官ドナルド・シムズの関与を調べる。シムズはナセリの娘アラを拘束し、ナセリから情報を得ようとしていた。アンディはシムズのサーバーを調査し、アラの居場所を特定する。エリックはジョンと協力し、シムズのオフィスに侵入して情報を入手する。エリックはアラを保護し、レベッカとの交換に向けてナセリとの接触を進める。
シムズはアラの殺害を命じるが、エリックは彼女を救出する。CTUでは、シムズが送り込んだダニエル・パンが指揮権を握ろうとする。マリンズはパンの動きを阻止し、CTUの捜査を継続する。エリックはアラを連れて移動し、ナセリとの交換場所へ向かう。ナセリは娘の生存を確認し、レベッカの解放に応じる条件を提示する。
シムズはレベッカの救出を妨害するため、トニー・アルメイダに依頼してアラを殺害させようとする。トニーは実働チームを率いてエリックたちを襲撃する。エリックはトニーの部下と交戦し、アラを守りながら現場から脱出する。ジョンはトニーに連絡し、シムズが彼を利用していたことを伝える。ジョンはレベッカを救出するため、アラとレベッカの交換を成立させようとする。
エリックはアラをナセリのもとへ連れていき、レベッカとの交換を申し出る。ナセリはアラの安全を確認することを条件に、レベッカを解放することに同意する。CTUはアラをヘリコプターでヨルダン大使館へ送り、母親との再会を手配する。ナセリは映像を通じて娘が大使館に到着したことを確認し、レベッカをエリックに引き渡す。
レベッカが解放された直後、イブラヒム・ビン=ハリドが銃を手にして発砲する。レベッカはエリックをかばって銃弾を受ける。エリックはイブラヒムを射殺し、負傷したレベッカを病院へ搬送する。ジョンも病院に到着するが、レベッカはその後死亡する。
シムズは自分の関与が明らかになる前に、オフィスで自殺する。ヘンリーは自身の過去の関与について説明し、罪を認めて出頭することを決める。ジョンは大統領選挙から撤退する考えを示すが、最終的に選挙を続けることを決める。
事件から12時間後、エリックはCTUに戻り、ニコールと再会する。エリックはCTUの現場任務を続ける意向を伝え、ニコールは結婚生活を続けることを決める。エリックはCTUへ向かい、ニコールは彼を見送っておしまい。
●感想
24らしく、次から次へと事件が発生し、複数の人物の行動が同時進行していくため、退屈せずに見られるシリーズでした。テロ組織の攻撃だけでなく、CTU内部の情報漏洩や大統領選挙をめぐる問題、登場人物同士の対立などが重なり、全12話を通して事件が展開していきます。
とはいえ、やはりジャック・バウアーが登場しないシリーズとなると、どうしても『24』らしい魅力は半減してしまいます。新たな主人公となったエリック・カーターも、元レンジャー隊員として十分に活躍していますし、コーリー・ホーキンスの演技にも問題はありません。ただ、ジャックのような強烈な個性や型破りな行動が少なく、全体的に真面目な主人公になっているため、物語を引っ張る存在としては少し物足りなさを感じました。
また、シリーズおなじみの内通者探しや組織内の対立、恋愛関係なども盛り込まれていますが、テロ事件そのものから話が横道にそれる場面も多く、12話という短い構成にもかかわらず、展開が停滞しているように感じる部分がありました。事件が次々と起こる一方で、それぞれの問題が十分に掘り下げられないまま進んでしまう印象です。
敵との対決についても、追い詰められた状況からどうやって逆転するのかという、『24』ならではのカタルシスは控えめでした。テロ組織の計画が進行していく緊迫感はありますが、最終的な決着は比較的あっさりしており、強敵との長い攻防を期待すると物足りません。さらに、銃撃戦などのアクションシーンも迫力に欠ける場面があり、シリーズの規模を考えると少し寂しく感じました。
ジャック・バウアーとは異なる主人公を中心に、新しい『24』を作ろうとした意図は伝わりますが、登場人物や事件の構成に新鮮さを感じるところは限られていました。次々と事件が起こるテンポのよさは健在ながら、主人公の存在感やアクションの迫力、敵との対決の盛り上がりには物足りなさが残るシリーズでした。
☆☆☆
鑑賞日:2019/01/19 DVD 2026/09/29 Amazonプライム・ビデオ
| 製作総指揮 | ハワード・ゴードン |
|---|---|
| ブライアン・グレイザー | |
| ジョン・カサー | |
| キーファー・サザーランド |
| 出演 | コーリー・ホーキンス |
|---|---|
| ミランダ・オットー | |
| サム・コッポラ | |
| アシュリー・トーマス | |
| ダン・ブカティンスキー |


