●こんなお話
詐欺師コンビがFBI捜査官に逮捕されて、司法取引で4人の詐欺師とかの逮捕の協力をさせられるけど。カジノの利権を巡る政治家やマフィアを逮捕すべく大きな作戦になっていくけれど。なかなか上手くいかないアメリカ人たちの話。
●感想
冒頭、すっかり禿げ上がった主人公が一生懸命頭をセットしている。ここで人を騙すというのを説明しているのが笑えます。そこへ隠しカメラを確認しているFBI捜査官が現れヒロインと3人で何かの取引現場へと向かうオープニング。
そこから主人公の生い立ちに戻り、どういう人格形成がなされいって、愛人であるヒロインとの出会いがあったり、奥さんとの関係なんかを見せていきます。
デビッド・O・ラッセル監督作品らしいカッコいいセリフのやりとりだったり、回転するカメラにスローを駆使して、場面にあった音楽と140分と長い上映時間ですが飽きずに見ることができました。
そしてこの映画の面白さは、どうやって騙しのテクニックを駆使していくのかというのを見せるのではなく。この主人公たちの不安定な人間関係を見せていく面白さ。
では、どうやって根は善人な市長を騙していくのかと思いきや。
主人公は奥さんめっちゃ強烈なキャラクターで、マフィアと出来ちゃって自分たちの情報流しちゃって主人公ピンチになったり。
ヒロインのことを好きになっちゃうFBI捜査官だったり、主人公は奥さんと愛人にてんやわんやと振り回された挙句、市長と友情を感じてたけど真実を打ち明けて友情ぶち壊しちゃったり。
こんなんで詐欺が成功するのかなと笑いながら見てると、これがさすがの詐欺師の映画。
偽物のアラブ人富豪とマフィアのボスとの会合が終わり、会計士に振り込みが完了すると、そっから実は……。とタネ明かし。
200万ドルを巡って誰も損をしていない。結局、FBIは普通に汚職の議員さんたちを一網打尽できちゃう。主人公も狙われる要素はなくなる。
主人公の奥さんはマフィアの幹部のもとへ行き、主人公は愛人だったヒロインと正式に結ばれる。
詐欺師の活躍を描いていないのに、実は……。な上手い作劇。最後の最後で上手く詐欺師に騙されてしまった映画でした。
☆☆☆☆
鑑賞日: 2014/02/11 TOHOシネマズ南大沢
監督 | デイヴィッド・O・ラッセル |
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脚本 | エリック・ウォーレン・シンガー |
デイヴィッド・O・ラッセル |
出演 | クリスチャン・ベイル |
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ブラッドリー・クーパー | |
エイミー・アダムス | |
ジェレミー・レナー | |
ジェニファー・ローレンス | |
ロバート・デ・ニーロ | |
マイケル・ペーニャ |