●こんなお話
人間の手で恐竜が蘇って、生きた恐竜が見られるテーマパークを作ろうとするけど。案の定、恐竜たち逃げ出して人間がパクパク食べられていく話。
詳細ネタバレあらすじ
コスタリカ沖のイスラ・ヌブラル島では、恐竜をよみがえらせたテーマパーク「ジュラシック・パーク」の開園準備が進められていた。しかし、檻へヴェロキラプトルを移送していた作業員が襲われて命を落とす事故が発生する。莫大な資金を投じた投資家たちはパークの安全性に疑問を抱き、運営会社インジェン社の創設者ジョン・ハモンドは、安全性を証明するため専門家たちを島へ招待することを決める。
古生物学者アラン・グラント博士と古植物学者エリー・サトラー博士は発掘調査中、突然ハモンドから島への招待を受ける。研究資金の提供を条件に依頼を引き受けた二人は、数学者イアン・マルコム博士、投資家側の代理人ドナルド・ジェナーロとともにヘリコプターで島へ向かう。
島へ降り立った一行は、草原を歩く巨大なブラキオサウルスを目の当たりにし、絶滅したはずの恐竜が実際に生きている光景に言葉を失う。その後もパラサウロロフスやトリケラトプスなど数多くの恐竜が自然の中で生活する姿を見学し、誰もが驚きを隠せない。
ビジターセンターでは、恐竜復活の仕組みが説明される。琥珀に閉じ込められた蚊の体内から恐竜のDNAを採取し、不足した遺伝子はカエルのDNAで補完することでクローンを誕生させていた。また繁殖を防ぐため、すべて雌だけが作られていると研究主任ヘンリー・ウーが説明する。しかしマルコムは「生命は必ず道を見つける」と語り、人間が自然を完全に支配できるという考えそのものへ警鐘を鳴らす。
一行は危険なヴェロキラプトルの飼育施設も見学する。ゲームキーパーのロバート・マルドゥーンは、ラプトルは仲間同士で連携し、檻の弱点を学習するほど知能が高いと説明し、最も危険な恐竜だと警告する。
一方、システム管理者デニス・ネドリーは競合企業バイオシンから高額報酬を提示され、恐竜の胚を盗み出す計画を進めていた。特殊なシェービングクリーム缶へ胚を隠し、停電を起こして島から持ち出そうと準備を進める。
ハモンドの孫ティムとレックスも加わり、自動運転車によるパーク見学が始まる。しかし期待していたティラノサウルスは姿を見せず、一行は拍子抜けしたままツアーを続ける。
その夜、ネドリーは計画を実行する。島全体のセキュリティシステムと電気柵を停止させ、胚を持って脱出しようとするが、大雨で道に迷ってしまう。途中でディロフォサウルスに遭遇し、小型だから危険はないと油断した結果、毒液を顔へ吐きかけられて視界を奪われる。車へ逃げ込んだものの、そのまま襲われて命を落とし、盗んだ胚も泥の中へ消えてしまう。
ネドリーの死によってシステムは停止したままとなり、ティラノサウルスを囲う電気柵も機能しなくなる。雨の中、ツアー車両が停止していると巨大な足音が響き、ティラノサウルスが柵を破って出現する。
ティラノサウルスはトイレへ逃げ込んだジェナーロを便器ごと食い殺し、続いてツアー車両を激しく襲撃する。マルコムは発炎筒で恐竜の注意を引きつけるが重傷を負い、グラントは車から放り出されたティムとレックスを必死に救出する。ティラノサウルスに押された車は崖へ転落し、グラントは崖下まで降りてティムを助け出す。
翌朝、グラントは子どもたちを連れて徒歩でビジターセンターを目指す。旅の途中で恐竜の卵を発見し、繁殖できないはずの恐竜が子孫を残している事実に気付く。カエルのDNAには環境に応じて性別を変える種類が存在し、その性質が恐竜にも現れていたのである。
その頃、システム担当のレイ・アーノルドが電源復旧作業へ向かったまま戻らないので、サトラーは負傷したマルコムを介抱しながら、マルドゥーンとともに電源施設へ向かう。マルドゥーンはラプトルを一頭見つけて狙いを定めるが、背後へ回り込んでいた別のラプトルに襲われ命を落とす。 サトラーはラプトルに襲われた彼の切断された腕だけを発見する。辛うじて施設へたどり着き、ブレーカーを手動で復旧させることに成功する。
一方、グラントたちは木の上で一夜を過ごし、ブラキオサウルスと触れ合ったり、ガリミムスの群れをティラノサウルスが狩る様子を目撃したりしながらビジターセンターへ向かう。
グラントたちがビジターセンターへ戻ると、ヴェロキラプトルが建物内へ侵入していた。厨房ではティムとレックスがラプトルに追われ、冷蔵庫や棚を利用して必死に逃げ回る。レックスはコンピューターを操作してシステムを再起動し、施設内の扉を閉鎖することに成功するが、ラプトルはなおも執拗に人間たちを追い詰める。
最後はロビーで二頭のラプトルに囲まれ、グラントたちは絶体絶命となる。しかし突然ティラノサウルスが建物へ突入し、ラプトルへ襲いかかる。巨大な肉食恐竜同士の激しい戦いが始まり、その隙を突いて脱出する。
ハモンド、グラント、サトラー、マルコム、ティム、レックスはヘリコプターで島から脱出する。ヘリコプターは島を後にしておしまい。
●感想
冒頭では、何か危険な生き物を運搬している緊張感あふれる場面から始まり、その直後に恐竜博士である主人公たちがテーマパークの視察へ招待されます。そしてブラキオサウルスが悠然と姿を現す場面は、何度観ても圧倒的なスケールを感じさせる名シーンでした。主人公たちと同じ驚きを観客にも体験させる演出は、スティーヴン・スピルバーグ監督ならではの見せ方だと感じます。
その後は恐竜復活の仕組みが丁寧に説明され、「本当に恐竜は現れるのか」という期待を高めながら物語が進みます。しかし、最初に見られたのは病気になったトリケラトプスで、思い描いていたテーマパークとは少し違う空気が流れます。そこへ大型の台風が接近し、さらに産業スパイであるネドリーの裏切りが重なったことで、一気に悪夢のサバイバルへ変わっていく展開が非常に見事でした。
ティラノサウルスの襲撃やヴェロキラプトルとの攻防は、今観ても緊張感がまったく色あせません。特にティムとレックスが次々と危険へ巻き込まれる場面では、本当に恐竜に食べられてしまうのではないかと思わせるほどの迫力があり、何度観ても手に汗握ります。
また、子どもが苦手だったグラント博士がティムとレックスを守りながら少しずつ心を通わせ、疑似的な親子のような関係を築いていく描写も作品の大きな魅力でした。壮大な恐竜映画でありながら、人間ドラマもしっかり描かれているからこそ、長年愛され続けているのだと思います。CGと実物模型を組み合わせた映像も現在でも十分な説得力があり、本当に恐竜が目の前で生きているような感覚を味わえる傑作でした。
☆☆☆☆☆
鑑賞日: 2015/07/26 Blu-ray 2026/07/18 U-NEXT
| 監督 | スティーヴン・スピルバーグ |
|---|---|
| 脚本 | マイケル・クライトン |
| デイヴィッド・コープ | |
| 原案 | マイケル・クライトン |
| 出演 | サム・ニール |
|---|---|
| ローラ・ダーン | |
| ジェフ・ゴールドブラム | |
| リチャード・アッテンボロー | |
| アリアナ・リチャーズ | |
| ジョセフ・マゼロ | |
| ウェイン・ナイト | |
| サミュエル・L・ジャクソン |


