映画【300〈スリーハンドレッド〉~帝国の進撃~】感想(ネタバレ):壮絶な海戦と血の美学が炸裂!

300-rise-of-an-empire
スポンサーリンク

●こんなお話

 大軍のペルシャ軍にハダカのマッチョが挑む話。

●感想

 ペルシャ軍がギリシャへ進軍し、アテネの指揮官が弓でペルシャ王を負傷させて撤退に追い込むところから物語が始まり。ペルシャ王はその傷がもとで命を落とし、息子が復讐を誓います。海軍司令官の助言により、金色の液体に浸ることで彼は神のごとき存在へと「復活」し、“神王”として君臨することとなります。

 一方ギリシャでは、ペルシャに服従するか戦うかで議会が揺れていました。主人公はスパルタに援軍を求めますが、すでに精鋭300人が出陣したため、支援を断られてしまいます。

 それでも主人公はわずかな兵力でペルシャの海軍司令官が率いる大軍と戦い、初戦・二戦と地形を活かした戦術で勝利を収めます。敵の司令官から和睦と寝返りを持ちかけられますが、主人公はそれを毅然と拒否します。

 三度目の戦いでは、敵が油を撒いて船を爆破する戦法に出て、主人公側は大損害を受けます。主人公も戦死したと思われますが奇跡的に生還し、再びスパルタに援軍を求めます。しかし、スパルタ王妃は夫の死に打ちひしがれており、再度拒絶されます。

 それでも主人公たちは残された兵で最終決戦に挑み、敵司令官との一騎打ちへ。ついにスパルタの援軍が到着し、勝利を手にするという結末で幕を閉じます。

 戦闘シーンは非常に迫力があり、剣がかすっただけで飛び散るような血の表現が独特のスタイルを際立たせています。前作とは異なり、今回は海戦が中心という点でも新鮮味がありました。

 ただ、前作が「スパルタの300人」に焦点を当てたのに対し、今回はアテネ人が中心で、タイトルの「300」との関連性はやや希薄で、スピンオフのような印象を受けました。また、主人公や仲間たちに個性があまりなく、顔やキャラクターが似通っていたため、感情移入しづらい部分があったのは残念です。

 一方で、敵側の司令官を演じたエヴァ・グリーンは強烈な印象を残しました。壮絶な過去を持ちながらも、指導者としてだけでなく自ら前線で戦うその姿勢は圧巻。

 もう少し戦術面の説明や描写があれば、より理解しやすくなったと思いますが、特攻作戦や船上を馬で駆けるといった大胆なビジュアルが印象的で、エンタメ作品として楽しめる一本でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2014/06/28 イオンシネマ多摩センター 2024/10/19 Amazonプライム・ビデオ

監督ノーム・ムロ 
脚本ザック・スナイダー 
カート・ジョンスタッド 
原作フランク・ミラー 
出演サリヴァン・ステイプルトン 
エヴァ・グリーン 
レナ・ヘディ 
ハンス・マシソン 
ロドリゴ・サントロ 
イガル・ノール 
カラン・マルベイ 
ジャック・オコンネル 
タイトルとURLをコピーしました