ドラマ【FARGO/ファーゴ シーズン1】感想(ネタバレ):声をかけたのが運の尽き!? 主人公と殺し屋の運命が交差する極上サスペンス

Fargo Season 1
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●こんなお話

 気弱な保険の営業マンが殺し屋と出会ったことにより田舎町で連続殺人が巻き起こる全10話。

●感想

 保険営業マンとして冴えない日々を送る主人公。ある日、昔のいじめっ子と再会し、相変わらず軽く見られてしまう。家庭でも妻から罵られ、自尊心はズタズタ。そんな彼が病院の待合室で、謎の男と出会ったことから、人生が思いもよらぬ方向へと狂っていく。

 妻からの暴言に怒りが爆発し、衝動的に手を出してしまった主人公。殺してしまったことに混乱する彼の前に、あの待合室の男が再び現れ、警察署長すら殺してしまう。なんとか自分を「被害者」として見せかけるも、副署長だけが疑念を抱いて独自捜査を始める。

 やがて事態はさらにエスカレート。殺し屋コンビ、FBI、そしてファーゴの犯罪組織までもが絡み合い、雪の中での銃撃戦、20人以上の皆殺し、裏切りと偽証…すべてが錯綜する展開に目が離せない。

 主人公は弟すら陥れ、再婚し、再び穏やかな日々を装う。しかし、運命の再会──かつての殺し屋を偶然見かけ、声をかけたことから再び悪夢が始まる。殺し屋は過去を隠し、今は歯科医として暮らしているが、追い詰められると容赦なく身近な人間を殺していく。

主人公も再び逃走を試み、殺し屋との最終対決へ。FBIや地元警察の動きも絡み、緊迫したサスペンスが最後まで加速していく。そして迎える衝撃のラスト。凍てつく湖が、すべての結末を呑み込んでいく。

 コーエン兄弟の映画が元ネタらしいブラックなユーモアとバイオレンスに心が温まる描写があって、どのエピソードも続きが気になる内容でした。

 特にキャラクターがどの人物もよくて、気弱で学生時代のいじめっ子に大人になった今もいじめられていて、そいつの話を偶然隣に座っていた男に話してたら、それが実は殺し屋で「代わりに殺してやろう」と変な方向に話が進んで行ったら本当にそのいじめっ子が死んでしまって…。事件を捜査する女性警官もいい味を出していて、いくら周りが相手にしてくれなくても自分の正義を信じて犯人を追いかける姿がよかったです。彼女と協力して捜査することになる警官とその娘さんも最高で彼らが出てくるシーンはどれも気が落ち着けるシーンになっていて素晴らしかったです。主人公は主人公でしだいにタガが外れていっておかしな方向に進んで、自分が助かるために口から出まかせで何とか生き抜いていく姿が凄いです。

 そしてなんといっても殺し屋が最高で淡々と喋って落ち着いた人物だけど、狙った人物や邪魔になる人物を徐々に追いつめて殺していく姿がめちゃくちゃ怖かったです。後半になるにつれて、地元警察たちを相手に1人で翻弄しながら主人公を追いつめていく行動がめちゃくちゃ面白かったです。

 主人公も主人公で最初は何もできない男だったのに弟すらハメて自分の立場を死守する姿が凄かったです。けど何で殺し屋を偶然見かけて声をかけてしまったのか、あそこで声をかけなければなぁ、とifのことまで考えてしまう面白さでした。

 面白くて終わるのが嫌で最終話を見るのが辛かったシーズンで最高のクライムドラマでよかったです。

☆☆☆☆☆

鑑賞日: 2016/08/19 NETFLIX 2024/12/04 Amazonプライム・ビデオ

製作総指揮ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
出演者マーティン・フリーマン
ビリー・ボブ・ソーントン

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