映画【碁盤斬り】感想(ネタバレ):囲碁と人間ドラマが交錯する時代劇!商人のミスが引き起こす波乱の物語

Gobangiri
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●こんなお話

 浪人が囲碁で商人と仲良くなったり士官時代のリベンジに日本を旅したりする話。

●感想

 長屋に暮らす主人公とその親子のもとに大家が家賃の取り立てにやってくるところから物語は始まります。主人公は「今日の夕方には収入が入る」と約束し、女郎屋の女将から頼まれていた判子を持って囲碁を教えに行き、そこで収入を得る。

 帰りに囲碁の寄り合いに立ち寄ると、両替商の主人がいろんな人を次々と打ち負かしていた。主人公は対戦し、勝っていたはずなのにわざと負けてさっきの収入を両替商に渡して立ち去る。その後、両替商に因縁をつける男を追い返し、感謝される。その縁から両替商の主人とは囲碁を通じて親交が深まり、主人公の娘と両替商の跡取りの若者も仲良くなって囲碁を習い始める。

 中秋の名月の会に招かれ、主人公親子は両替商の家に訪れる。そこで高価な碁盤を使い囲碁の勝負をするが、両替商は返済金の話でうわの空。そこへ主人公の尋ね人が現れる。かつて彦根藩で主人公と囲碁に負けて恨みを持ち、刃傷沙汰を起こし、さらには掛け軸を盗んだ濡れ衣を着せてきた敵がいたけど。だがその濡れ衣が晴れ、城主から藩に戻るように命じられたことを話される。

 主人公は敵が囲碁の旅をしていることを知り、リベンジのため旅に出る決意を固める。一方で、両替商が持っていたお金がなくなり、主人公が疑いをかけると、主人公は「生きてはいけぬ」と切腹を試みる。娘は自ら女郎屋に売られてそのお金で一部返済し、主人公はそのお金で返済するが両替商サイドに「もしお金が見つかったら許さん」と脅す。

 主人公はカタキを探し出し囲碁で勝負。負けそうになった敵は襲いかかるが、主人公が倒し、介錯。後日、両替商の家で1年の抱負を書いた書を飾ろうとしたら隠されていたお金が見つかり、跡取りはそのお金を持って吉原へ。主人公も娘を助けに吉原へ向かう。

 そこで「約束だ」と両替商と跡取りに首をもらおうと横並びダブル介錯を仕掛けるが、碁盤を斬って去る。盗まれていた掛け軸を同僚に譲り、そのお金で困っている同僚たちを救いたいと話す。

 時は流れ、娘と跡取りの祝言が執り行われる。両替商と囲碁を打とうとする主人公だったが、どこかへ旅立っておしまい。

 物語は普通の商人のうっかりミスから主人公一家の人生が狂い、跡取りも大変なことになる展開でした。女郎屋の女性経営者が怖い世界を見せつつも最終的には良い感じにまとまりますが、拷問を受けていた女郎のことを思い出すと決して気持ちよくはならなかったです。

それに、殺陣は迫力に欠け、回想の刃傷沙汰やクライマックスの戦闘も動きがもったりして盛り上がりに欠けました。囲碁シーンが長く続くが囲碁を知らない人には何が起きているのかわからず、じっと見ているのが辛い場面も多い1作でした。

☆☆☆

鑑賞日:2024/05/18 イオンシネマ座間

監督白石和彌 
脚本加藤正人 
原作加藤正人
出演草なぎ剛 
清原果耶 
中川大志 
奥野瑛太 
音尾琢真 
市村正親 
立川談慶 
中村優子 
斎藤工 
小泉今日子 
國村隼 
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