映画【ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン】感想(ネタバレ):ダリル・ディクソンがフランス上陸!新たな旅と絆の物語

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●こんなお話

 フランスに流れ着いたダリルが少年を守ったり奪われたりする話。

●感想

 舞台はゾンビ・パンデミック後のフランス。海を漂って流れ着いた主人公ダリル・ディクソンが、修道院に救われるところから物語が始まる。そこには「救世主」として崇められる謎の少年がいて、彼を狙う過激な武装集団との間で修道院が抗争に巻き込まれていく。少年を守るため、ダリルはフランス各地を旅しながら彼を希望連合という組織の本部まで送り届ける任務を引き受ける。

 旅の途中では、なぜダリルがアメリカからフランスに流れ着いたのかという経緯も描かれる。ゾンビを輸送する一団の手伝いをしていたが、トラブルから船に監禁され、ゾンビのエサにされかける。そこから反乱を起こして船を脱出し、流れ着いたのがフランスの海岸だったという過去が明かされる。

 修道院で出会った修道女は、かつて臨月の妹と共に旅をしていた。妹は途中でゾンビ化してしまうが、その直前に少年を出産。修道女はその命を背負うように少年を育ててきたという背景が語られる。さらに、少年の父親らしき男が現れ、修道女と再会し家族として再出発しようとする展開もあったり。

 物語中盤では、ダリルが敵勢力に囚われ、ゾンビと戦わされる剣闘士のような場面も。ダリルは持ち前の戦闘スキルでゾンビを次々に撃退し、内部抗争のスキを突いて仲間たちと脱出。少年を目的地であるお城のような施設に送り届けることに成功する。

 一時的に平穏を得たダリルだが、彼はアメリカに戻るため船に案内される。だが、出発直前に少年が声をかけてきておしまい。少年との絆、そしてまだ続きがあるようなラストが印象に残ります。

 全体を通して、シリーズでは珍しいフランスを舞台にしたことで、いつもの『ウォーキング・デッド』とはまったく違う雰囲気が楽しめた。フランスの街並みや風景が、終末世界に特有の不気味さと美しさを与えていました。

 もちろん、ダリルはいつも通り無双状態で強く、現地の女性たちからも一目置かれていたのは安定の展開。けど気になった点もいくつかありました。少年がなぜ救世主なのか、明確な説明がなく感情移入しにくく、敵側が研究している“強化ゾンビ”についても、走って暴れるだけで強さのリアリティが伝わらなかったのはもったいないところです。

 それでも全6話という短さでテンポよく進み、サイドストーリーも適度に詰め込まれていて、見やすいスピンオフ作品でした。

☆☆☆

鑑賞日:2024/05/15 U-NEXT

監督ダニエル・パーシヴァル
ティム・ソーサム
脚本デヴィッド・ザベル
ジェイソン・リッチマン
出演ノーマン・リーダス
クレマンス・ポエジー
ルイ・ピュエシュ・シグリウッツ
ライカ・ブラン=フランカール
ロメイン・リーバイ
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