映画【Pearl パール】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　田舎に住む主人公が農家を出たくて出たくて仕方のない話。

●感想

　1918年の農家で主人公は空想の世界で歌や踊りを楽しんでいる。目の前に現れたガチョウを殺して裏に住んでいるワニにあげたり。

　家では母親は主人公の人権を認めずに抑圧してきて大変、父親は体が不自由でお世話をしている。旦那さんは出征していていない。街に買い物に行って映画館を見つけて映画をみて、いつか自分もスクリーンの世界へと思いをはせる。

　映写技師と話してフィルムの一部をもらって帰り道で案山子を相手に映写技師を思い浮かべる。帰宅後、父親をふろに入れると殺意が芽生えて殺そうと一瞬思ったりするけどもやめる。

　旦那の妹が訪ねてきて役者のオーディションがあることを教えてくれる。そして案の定、オーディションに行くなんて許さないと罵倒されて、主人公は母親と揉めた拍子に暖炉の火が母親うつって燃えちゃう。

　映写技師のもとへ行って結ばれてヨーロッパに行くんだと決意というかもか決定事項の気持ちの主人公。映写技師が家に送ってくれて招いたら、何か異様な雰囲気を察する映写技師。帰ろうとすると急に冷たくなったとブチ切れる主人公が帰ろうとする映写技師を…。

　その後、オーディションへ向かうために綺麗な格好をして父親に手をかけ、会場へ向かう。今までで一番の踊りと歌だと確信する主人公だけどあっさり不合格。それに人生終わったくらいの主人公。義理の妹が家に送ってもらうと、これまた家の中の雰囲気や主人公の独白でドン引きの妹。帰ろうとすると…。

　そして父親と母親と食卓を囲んで、そこに旦那さんが戦争から帰ってきて笑顔の主人公。

　主演のミア・ゴスさんの熱演が凄くて終始泣き叫んでいるハイテンションなお芝居に圧倒されました。

　ただお話の方は個人的には退屈で主人公は都会を夢見ているけど母親が許さないという構図とかもこれと言って新鮮さを感じず、よくある設定で面白さもなく。よく今まで生活できていたなというくらいの主人公のぶち切れっぷりが急展開に感じます。

　ゴア描写なんかも正直物足りなくて怖さとかもあまりなくて、ホラー映画としての魅力も薄く感じてしまう1本で残念でちょっとお洒落なホラー映画といううがった見方しかできない1本でした。

☆☆

鑑賞日:2023/07/10　イオンシネマ座間