映画【X エックス】感想(ネタバレ):ポルノ撮影が地獄に変わる…老いの恐怖と狂気

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●こんなお話

 1979年のアメリカの田舎の農場でポルノ映画を撮影しに来た一行がロケ地の持ち主の老夫婦がやばい話。

●感想

 ポルノ映画で一発当ててやろうと野望を抱いた撮影クルーが、農場へやってくる。メンバーは監督、プロデューサー、主演俳優、録音係など。プロデューサーが連絡していた農場に到着し、持ち主に挨拶に行くと、いきなり散弾銃を向けられて一行は不安になるが、なんとか屋敷に通されることに。

 そこで撮影が始まるが、農場に住む老夫婦のうち、特におばあちゃんが若い主人公に興味津々。若さにうっとりしながら撮影を覗き見たり、夫に求めたりするが「心臓に悪い」と拒否される。

 録音係の女性も出演したいと願い出て、監督である恋人は反対するが、プロデューサーの説得もあり撮影へ参加。ショックを受けた監督は現場を離れるが、その途中でおばあちゃんと出会い、声をかけたところで…。

 監督の失踪をきっかけに録音係とプロデューサーが彼を探しに出るが、それぞれが老夫婦に襲われてしまう。録音係は地下室に閉じ込められ、プロデューサーは納屋で思わぬ罠に。主演俳優もまた、おじいちゃんがおばあちゃんを探すのに協力してたら散弾銃で…。

 次第にクルーたちはひとりずつ姿を消し、主演女優も危険に晒される。池の前でおばあちゃんと対峙した彼女は突き飛ばされてワニの餌食に。

 最終的に生き残った主人公は、老夫婦の部屋に隠れながらも地下室の録音係の声を聞きつけて助けに向かう。しかし彼女は焦って外へ飛び出してしまい、銃声が響く。そしておじいちゃんは心臓発作で死亡。おばあちゃんは散弾銃の反動で吹き飛ばされ、腰を骨折して動けなくなる。主人公は車でおばあちゃんを轢いて農場を後にし、物語はおしまい。

 老人が襲ってくるというアイデアに、老いと若さ、性というテーマを絡めているのが斬新で興味深かったです。ただし物語が動き出すまでの前半はやや冗長に感じられ、テンポに欠ける印象でした。殺害シーンにも斬新さや驚きが少なめでした。

 テレビで流れる宗教的な福音派の映像など、アメリカのカルチャー背景をもっと深く理解していれば、さらに面白く感じられたかもしれない一本でした。

☆☆☆

鑑賞日:2023/03/29 WOWOW 2025/06/14 Amazonプライム・ビデオ

監督タイ・ウェスト 
脚本タイ・ウェスト 
出演ミア・ゴス 
ジェナ・オルテガ 
ブリタニー・スノウ 
スコット・メスカディ 
マーティン・ヘンダーソン 
ステファン・ウレ 
オーウェン・キャンベル 
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