●こんなお話
殺し屋が何とか社会に馴染もうと努力する話。
●感想
主人公の女性がバイトの面接をしているところから始まり、面接相手のバイト先の店長の対応にいら立ったのか何やらボソボソ喋っていると思いきや…から意外な展開で面白いツカミのスタートでした。お店に出るとそこのお店の店員たちが襲撃してきてのツカミのアクションもよかったです。
と思いきやそれは主人公の妄想で面接は落っこちて家に帰ると相棒であるもう1人の主人公が待っていて2人の会話。ここらへんから口を動かさないボソボソと早口で話す日本語の聞き取りが難しくて正直何の話をしているのかわからず戸惑う会話劇でした。そのボソボソ早口の会話がメインなので90分ちょっとが長く感じました。
そして2人がどうして同居をしているのか彼女たちが何者なのかが時間軸が戻って説明されていきます。殺し屋の会社みたいなのところに属しているらしく、上司から同居するようにとか普通に働くようにと言われて、1人はバイトすら受からない日々、もう1人は受かるけどすぐにクビになっちゃううんぬんがあったり。一緒のバイト先のメイドカフェでの様子が描かれます。
そしてもう1つの流れは主人公たちが殺した相手がヤクザの関係者でそこの親分と息子と娘が殺した相手を探している様子も出てきます。本宮泰風さんの冗談が通じないキャラクターが笑えて楽しいキャラクターでした。娘さんのキャラクターがぶっとんだヒャッハー的なハイテンションっぷりはよくあるキャラクターで面白みは個人的には感じられなかったです。
普通の女の子がたわいもないことを喋ってると思いきやその日常の延長線上で普通に男たちを殺していくギャップのコメディとして楽しむ映画で日常のコミカルさとアクションの本気さが伝わってくる内容でした。
ただ話のコロガリがわかりにくいところがあって、ヤクザの関係者を殺したことをきっかけにヤクザの組長の娘が追いかけてきて、主人公の1人と鉢合わせて殺すのかと思いきや殴って気絶させて立ち去ってしまうくだりとかボケっと見てたらどういう意味のシーンとかわからなかったり。ヤクザの組長が「これからは萌えの時代だ」みたいなところを言って主人公が勤めるメイドカフェにやってきて揉め事が発生するとかもどうして主人公の店に来たのかとか考えてしまいました。
クライマックスでその組長の娘が待ち受ける廃墟みたいなところでの戦いで強敵として現れる男との一騎打ちとかもどうして勝ったのかとか、主人公の1人がマシンガンを落として焦って、敵に追い詰められたら足元にそのマシンガンが落ちてるとか偶然の展開があって盛り上がりに欠けました。
とはいえコメディなのでアクション映画としての魅力よりもその場のコミカルさが優先度高くして見られればオッケーなのかなと思いました。それに日本映画の宿命かやはりガン描写はどうしてもトイガンに見えてしまって、安っぽさがいなめなかったです。
ボコボコに殴られて口の中血まみれでもすぐに帰宅後にショートケーキを食べられるのかと勉強になる1本でした。
☆☆☆
鑑賞日:2022/07/03 DVD
監督 | 阪元裕吾 |
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脚本 | 阪元裕吾 |
出演 | 高石あかり |
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伊澤彩織 | |
三元雅芸 | |
秋谷百音 | |
うえきやサトシ | |
福島雪菜 | |
本宮泰風 |