●こんなお話
山守組の内紛の話。
●感想
冒頭、傷病兵のような格好をして待ち伏せをしている菅原文太さん。敵対する組長を襲撃。ここからカメラがぐいーんと動き回る映像が仁義なき戦いを見ている感がいっぱいでよかったです。
そこから金子信雄さんが山守組の親分を過去シリーズと全く同じキャラクターを演じているけど、菅原文太さんは役名が変わっていてシリーズファンとしては戸惑う設定でした。
そして山守の親分と若頭の若山富三郎さんが敵対して、その合間で振り回される菅原文太さんという構図。山守の親分は過去シリーズ同様、全員にいい顔をしつつ菅原文太さんに若山富三郎さんを取るように言ってきて、自分では手を下さない。若山富三郎さんも菅原文太さんを懐柔しようとするけれど、それもうまくいかないとなると警備が厳重になったり、菅原文太さんが背広の中に手を入れようとすると驚いて飛び上がったり。1作目で見たことあるような展開が続くので、話自体はヤクザの跡目争いの中で人間のおかしさ酷さが描かれて面白いですが、過去シリーズでも見てきているので退屈感もある作品でした。
朝鮮人ホステスを菅原文太さんが連れてまわして女性は嬉しいと思っていたけど、実は弾除けとして使われていると知って激高したりと面白いエピソードはありました。
若山富三郎さんは同じ山守組の幹部をしれっと殺害して、その殺害された幹部の子分たちが若山富三郎さん側につく人と松方弘樹さんは敵対して命を狙ったり狙われたり。田中邦衛さんは若山富三郎さんの下でこき使われるけど、「あいつやっちゃる」と菅原文太さんに協力を依頼するけど、相変わらず自分がやるやると言ってやらないコミカルなキャラクター。
若山富三郎さんと菅原文太さんが対立しているけど建前ではお互い同じ組として挨拶をする。寝ている若山富三郎さんが実は布団の下に拳銃を隠していたり、子分が菅原文太さんの前に立って壁になろうとしながら挨拶をするとかは緊張感あって面白かったです。スナックでの話し合いも電灯をつけたり消したりして話すというのもフレッシュでした。
若山富三郎さんを殺害するのがクライマックスで、その前に殺されそうになっていた松方弘樹さんがぬっと現れるのは不気味でした。そしてドラム缶に上半身を突っ込む若山富三郎さんがドラム缶に銃弾が撃ち込まれるというのもあまり見たことがなくおm白かったです。
いつも通りの仁義なき戦いとしての面白さはありますが、今までの勢いはあまり感じる取ることができない映画でした。
☆☆☆
鑑賞日:2021/12/26 DVD
| 監督 | 深作欣二 |
|---|---|
| 脚本 | 神波史男 |
| 荒井美三雄 | |
| 原作 | 飯干晃一 |
| 出演 | 菅原文太 |
|---|---|
| 金子信雄 | |
| 中谷一郎 | |
| 田中邦衛 | |
| 宍戸錠 | |
| 八名信夫 | |
| 睦五郎 | |
| 佐藤京一 | |
| 誠直也 | |
| 渡瀬恒彦 | |
| 司裕介 | |
| 奈辺悟 | |
| 広瀬義宣 | |
| 安藤昇 | |
| 守田学哉 | |
| 内田朝雄 | |
| 名和宏 | |
| 秋山勝俊 | |
| 汐路章 | |
| 室田日出男 | |
| 松方弘樹 | |
| 西田良 | |
| 志賀勝 | |
| 川谷拓三 | |
| 成瀬正孝 | |
| 片桐竜次 | |
| 中原早苗 | |
| 松尾和子 | |
| 池玲子 | |
| 橘麻紀 | |
| 小泉洋子 | |
| 中村錦司 | |
| 山城新伍 | |
| 宮城幸生 | |
| 若山富三郎 |


