映画【新仁義なき戦い(1974)】感想(ネタバレ)

Shin jingi naki tatakai
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●こんなお話

 山守組の内紛の話。

●感想

 冒頭、傷病兵のような格好をして待ち伏せをしている菅原文太さん。敵対する組長を襲撃。ここからカメラがぐいーんと動き回る映像が仁義なき戦いを見ている感がいっぱいでよかったです。

 そこから金子信雄さんが山守組の親分を過去シリーズと全く同じキャラクターを演じているけど、菅原文太さんは役名が変わっていてシリーズファンとしては戸惑う設定でした。

 そして山守の親分と若頭の若山富三郎さんが敵対して、その合間で振り回される菅原文太さんという構図。山守の親分は過去シリーズ同様、全員にいい顔をしつつ菅原文太さんに若山富三郎さんを取るように言ってきて、自分では手を下さない。若山富三郎さんも菅原文太さんを懐柔しようとするけれど、それもうまくいかないとなると警備が厳重になったり、菅原文太さんが背広の中に手を入れようとすると驚いて飛び上がったり。1作目で見たことあるような展開が続くので、話自体はヤクザの跡目争いの中で人間のおかしさ酷さが描かれて面白いですが、過去シリーズでも見てきているので退屈感もある作品でした。

 朝鮮人ホステスを菅原文太さんが連れてまわして女性は嬉しいと思っていたけど、実は弾除けとして使われていると知って激高したりと面白いエピソードはありました。

 若山富三郎さんは同じ山守組の幹部をしれっと殺害して、その殺害された幹部の子分たちが若山富三郎さん側につく人と松方弘樹さんは敵対して命を狙ったり狙われたり。田中邦衛さんは若山富三郎さんの下でこき使われるけど、「あいつやっちゃる」と菅原文太さんに協力を依頼するけど、相変わらず自分がやるやると言ってやらないコミカルなキャラクター。

 若山富三郎さんと菅原文太さんが対立しているけど建前ではお互い同じ組として挨拶をする。寝ている若山富三郎さんが実は布団の下に拳銃を隠していたり、子分が菅原文太さんの前に立って壁になろうとしながら挨拶をするとかは緊張感あって面白かったです。スナックでの話し合いも電灯をつけたり消したりして話すというのもフレッシュでした。

 若山富三郎さんを殺害するのがクライマックスで、その前に殺されそうになっていた松方弘樹さんがぬっと現れるのは不気味でした。そしてドラム缶に上半身を突っ込む若山富三郎さんがドラム缶に銃弾が撃ち込まれるというのもあまり見たことがなくおm白かったです。

 いつも通りの仁義なき戦いとしての面白さはありますが、今までの勢いはあまり感じる取ることができない映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2021/12/26 DVD

監督深作欣二 
脚本神波史男 
荒井美三雄 
原作飯干晃一 
出演菅原文太 
金子信雄 
中谷一郎 
田中邦衛 
宍戸錠 
八名信夫 
睦五郎 
佐藤京一 
誠直也 
渡瀬恒彦 
司裕介 
奈辺悟 
広瀬義宣 
安藤昇 
守田学哉 
内田朝雄 
名和宏 
秋山勝俊 
汐路章 
室田日出男 
松方弘樹 
西田良 
志賀勝 
川谷拓三 
成瀬正孝 
片桐竜次 
中原早苗 
松尾和子 
池玲子 
橘麻紀 
小泉洋子 
中村錦司 
山城新伍 
宮城幸生 
若山富三郎 
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