映画【アイアンマン2】感想(ネタバレ):日本庭園での最終決戦

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●こんなお話

 アイアンマンスーツをめぐって国と揉めたり、アイアンマンに恨みを持つ科学者に襲われたりする話。

詳細ネタバレあらすじ

 トニー・スタークが自分はアイアンマンだと公表してから6カ月が経過し、スターク・インダストリーズでは再びスターク・エキスポが開催される。トニーは父ハワード・スタークが1974年に開催したスターク・エキスポの映像を公開し、ロボットや新しいエネルギー技術を紹介する。一方、ロシアではアントン・ヴァンコが死亡し、息子のイワン・ヴァンコが父親の残した資料を調べている。資料にはハワード・スタークとアントン・ヴァンコが関わったアーク・リアクターの設計があり、イワンはその設計を使って小型アーク・リアクターを作り、両腕に電気を放つムチを取り付ける。

 トニーはアイアンマンのアーマーを使い続けているが、胸に埋め込んだアーク・リアクターに使われているパラジウムによって体内の毒素が増えている。J.A.R.V.I.S.に代替できる元素を探させるものの、すぐに使えるものは見つからない。トニーはペッパー・ポッツをスターク・インダストリーズのCEOに任命し、自身はアイアンマンとしての活動を続ける。

 アメリカ上院では、スターク・インダストリーズの軍事技術について公聴会が開かれる。スターン議員はトニーにアイアンマンのアーマーを政府へ引き渡すよう求めるが、トニーは拒否する。軍事企業ハマー・インダストリーズを率いるジャスティン・ハマーも公聴会に出席し、スターク・インダストリーズに対抗する。

 トニーはペッパーとともにモナコへ向かい、モナコ・グランプリに参加する。レース中、イワンがコースに入り、アーク・リアクターを動力源にした電気ムチでトニーの車を攻撃する。車は切断され、トニーはコース上へ投げ出される。ハッピー・ホーガンとペッパーがアイアンマンのアーマーを運び、トニーはケース型のアーマーを装着する。電気ムチを使うイワンと戦い、アーマーの機能を使ってイワンの武器を破壊する。

 イワンは逮捕されて刑務所へ送られる。トニーがイワンの身元を調べると、父親のアントン・ヴァンコがハワード・スタークとともにアーク・リアクターの研究をしていたことが判明する。ニック・フューリーからも、ハワードとアントンが過去にアーク・リアクターの研究をしていたことを聞かされる。

 ジャスティン・ハマーは刑務所にいるイワンを訪ね、刑務所から出して自分の施設へ移す。イワンはハマーのためにアイアンマンのアーマーに対抗する兵器の開発を始める。

 そのころトニーは自宅で誕生日パーティーを開く。アイアンマンのアーマーを装着したまま会場内を飛び回り、騒ぎを起こしたことで、ジェームズ・ローズがトニーを止めようとする。ローズは以前トニーが使用していたマーク2のアーマーを装着し、二人はアーマーを装着したまま戦う。ローズはマーク2を持って軍へ向かい、ハマー・インダストリーズで武器を追加することになる。

 S.H.I.E.L.D.のニック・フューリーがトニーの前に現れ、秘書として働いていたナタリー・ラッシュマンがS.H.I.E.L.D.のエージェント、ナターシャ・ロマノフであることを明かす。フューリーはハワード・スタークが残した資料をトニーに渡す。その中には1974年のスターク・エキスポのジオラマがあり、トニーはそこに隠された情報を発見する。J.A.R.V.I.S.で解析すると、新しい元素の構造を示すデータが組み込まれていることが判明する。

 トニーは父親の資料をもとに新しい元素を作り出し、その元素をアーク・リアクターに使用する。新しいリアクターが完成すると、それまで使用していたパラジウムのリアクターから交換する。

 ハマー・インダストリーズでは、イワンが遠隔操作できる無人アーマーを完成させる。ハマーはスターク・エキスポで兵器を公開するため、ローズのマーク2にも武器を追加し、「ウォーマシン」として登場させる。

 スターク・エキスポが始まり、ハマーが無人アーマーとウォーマシンを公開する。トニーも会場に到着し、ローズにハマーとイワンが関係していることを伝える。その直後、イワンが遠隔操作で無人アーマーを動かし、ローズのウォーマシンも乗っ取る。無人アーマーとウォーマシンがトニーを攻撃し、トニーはアイアンマンのアーマーで応戦する。

 ハマー・インダストリーズではハッピーがイワンを探し、ナターシャも施設内へ侵入する。ナターシャはイワンのコンピューターへアクセスし、ウォーマシンへの操作を解除する。ローズは自分のアーマーを取り戻し、トニーとともに無人アーマーを破壊していく。

 イワンは自分でアーマーを装着し、トニーとローズの前に現れる。二人はイワンと戦い、アーマーへ攻撃を続ける。トニーとローズが同時にリパルサーを撃つと、二つの攻撃がイワンのアーマーに当たる。イワンはアーマーと無人アーマーを自爆させる。トニーは爆発に巻き込まれたペッパーを助け出し、ローズも戦闘を終える。

 事件後、トニーとペッパーはキスをする。S.H.I.E.L.D.ではフューリーがトニーについて報告し、アベンジャーズ・イニシアチブについてトニーに説明する。トニーはアベンジャーズの正式なメンバーではなく、コンサルタントとして扱われることになる。

 その後、トニーとローズには事件での功績をたたえるメダルが授与される。スターン議員が二人にメダルを渡す。

 S.H.I.E.L.D.のエージェントであるフィル・コールソンがニューメキシコ州の砂漠へ到着する。そこには大きなクレーターがあり、その中心に巨大なハンマーが落ちている。コールソンがその場所を確認したところでおしまい。

●感想

 開始から35分ほどで登場するミッキー・ローク演じるイワン・ヴァンコの登場シーンは、かなり印象に残りました。特にモナコ・グランプリのコースへ電気ムチを持って現れ、レース中のトニーを襲撃する場面は迫力があります。レーシングカーが走るコースの中でアイアンマンのアーマーを装着し、電気ムチを振り回すイワンと戦うという構図もカッコよく、ここから一気に盛り上がっていくのかと思いました。

 ところが、その後はトニーの身体に蓄積しているパラジウムの問題へ話が移っていきます。胸のアーク・リアクターを動かすために必要なパラジウムが、同時にトニーの身体へ毒素を蓄積させているという設定なので、ここをどう乗り越えるのかが物語の大きな要素になっています。

 ただ、個人的にはこの部分があまり盛り上がりませんでした。トニーの身体に問題が起きているにもかかわらず、本人の態度が比較的軽く描かれているため、寿命に関わる話になっても緊張感が伝わりにくかったです。新しい元素を見つけて新型のアーク・リアクターを作るという展開も、設定としては重要なのですが、そこに至る過程を見ていても「ここからどうなるのか」というハラハラ感より、トニーが新しいエネルギーを開発していく様子を眺めている感覚が強くありました。

 その間に入ってくるジェームズ・ローズとの喧嘩や、ニック・フューリーとのやり取りも、個人的には本筋の勢いを止めているように感じました。もちろん、ローズがウォーマシンになる流れや、ナターシャ・ロマノフが登場すること、さらにハワード・スタークが残した資料から新しい元素を発見する展開は、後半につながる重要な要素です。それでも、それぞれの場面が別々に進んでいるように感じられて、モナコでの対決から期待した勢いが続かなかったのは惜しかったです。

 そして、イワン・ヴァンコについても、せっかくミッキー・ロークが演じているのに、物語の途中では存在感が薄く感じられました。モナコではあれだけ派手な攻撃を仕掛けてきた人物なのに、その後はハマー・インダストリーズで兵器を開発している時間が長く、肩に鳥を乗せている姿ばかりが印象に残ってしまいました。個人的には、トニーとの対決に向けてもっとイワンの存在が前面に出てきてもよかったと思います。

 一方で、クライマックスのスターク・エキスポでのアクションはかなり好きです。アイアンマンとウォーマシンが並んで無人アーマーと戦う場面は見栄えがよく、二人のアーマーから武器が次々と繰り出されるので、映像として楽しめました。特に日本庭園を思わせる場所で、アイアンマンとウォーマシンが並んで戦う構図はカッコよく、ここはモナコでの最初の対決と同じくらい印象に残っています。

 だからこそ、そのクライマックスへ向かうまでのドラマがもう少し盛り上がっていれば、最後の戦いをさらに楽しめたと思います。モナコのアクションと終盤のアクションにはしっかり見どころがあるだけに、その間をつなぐ物語の部分で勢いが落ちてしまったのがもったいなく感じました。

 それでも、女性陣の描き方はよかったです。ペッパー・ポッツ役のグウィネス・パルトローはもちろん、ナターシャ・ロマノフ役のスカーレット・ヨハンソンも印象に残ります。特にナターシャが正体を明かしてから戦闘へ参加する流れは、キャラクターの見せ場として楽しめました。

 全体としては、モナコ・グランプリと終盤のスターク・エキスポでのアクションはかなり楽しめた一方、その二つの見せ場の間にあるトニーの身体の問題や新元素の開発、ローズとの衝突、フューリーとのやり取りなどは、個人的には少しテンポが落ちて感じられました。アクションシーンのカッコよさと女性キャラクターの魅力はしっかり楽しめた作品です。

☆☆☆

鑑賞日:2010/11/15 Blu-ray 2026/10/07 Disney+

監督ジョン・ファヴロー 
脚本ジャスティン・セロー 
原作ジャック・カービー 
スタン・リー 
出演ロバート・ダウニー・Jr 
グウィネス・パルトロー 
スカーレット・ヨハンソン 
ミッキー・ローク 
ドン・チードル 
サミュエル・L・ジャクソン 
サム・ロックウェル 
ジョン・ファヴロー 
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