映画【PMC ザ・バンカー】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 南北境界線地下バンカーで傭兵たちが北朝鮮の最高指導者を護送しようと頑張る話。

●感想

 銃撃戦などのアクションシーンはもはやハリウッド映画なみの迫力で狭いトンネルとかで戦う傭兵たちの息詰まる攻防を見ることができました。主演のハ・ジョンウさんの存在感もさすがで欧米の俳優さんたちと並んでも遜色ないのもよかったです。だいたいアジア映画に出てくる欧米人は安っぽいお芝居とかが多いという印象ですが、それももう韓国映画にはないのがすごいです。

 迫力のミリタリーアクションとして楽しいですが、いかんせん125分はチト長すぎな印象でした。開始30分くらいが天地人の紹介が続いて、いざ北朝鮮のトップを捕まえに行くというまでが長かったです。その後も主人公は足を負傷して様々なカメラを駆使して指示したり瀕死の北朝鮮の指導者を治療したりとするだけで動きがなくなるのが退屈に感じる要因でした。北朝鮮の指導者が瀕死なのになかなかの生命力なのも突っ込んで見てしまいました。実質動いているのは名もなき傭兵の仲間たちで正直顔も名前もわからない人たちなので何の感情も動かされなかったです。

 北朝鮮側の医者が主人公とバディとなって脱出しようとしていきますが、この2人の友情ものとしては熱かったです。ただクライマックスの飛行機からのアクションシーンは中国空軍の攻撃は最初からその攻撃でよかったのではないかとか思ってしまう風呂敷の広がり方でした。

 大国の思惑に振りまわされる使い捨ての傭兵たちというストーリーですが、そこらへんも説明が長いのもマイナスでした。アメリカの大統領選挙とか中国の北朝鮮属国化うんぬんとか説明されてもただの説明なので主人公たちの脱出とそこまで効果的に絡み合っていないと思いました。

 主人公のスマホを直して撃たれて重傷のところを血を勝手に輸血に使われてしまうルーキーの傭兵がかわいそうな映画でした。

☆☆☆

監督キム・ビョンウ 
脚本キム・ビョンウ
出演ハ・ジョンウ 
イ・ソンギュン 
ジェニファー・イーリー 
ケヴィン・デュランド 
マリク・ヨバ 
スペンサー・ダニエルズ 
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