映画【ガス人間第1号】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 ガス人間が現れる話。

●感想

 冒頭、誰もいない金庫室の扉がひとりでに開いて……。という不気味な銀行強盗から始まり、犯人の車がクラッシュして、追いかける警察がその車両を調べると誰もいなくて……というのもツカミがばっちりでした。

 警部補と記者が独自に調べていく前半、捜査線上に落ちぶれた日本舞踊の家元のヒロインがいて強引に逮捕し、また他の銀行強盗をした男が自ら名乗り出てくる。すると真犯人だと自首してくる男が自らガス人間だと現れる。
 途中で犯人が自首してくるという展開も面白く、そこで自らガス人間のパワーを見せつける。このとき、ガス人間だと証明するために人殺すのはちょっとやりすぎじゃないのかと思ってしまいますが、人体実験でそういう感覚はなくなってしまったのかな? と思いました。

 ガス人間の正体がわかってからは、この男の悲しい運命の物語とシフトしていきヒロインとの恋愛メインになっていきます。この時の警察も無茶苦茶で、逮捕よりもどうやったらガス人間を殺すことができるのかという解決法も物凄いです。
 そしてクライマックスの日本舞踊の発表会でのガス人間とヒロインの気持ちが交わるのは、なかなか感動的だったと思います。かなり日本舞踊が長いのでこの映画の雰囲気を異質な空気感なものにしていたと思います。

 よくよく考えると自由自在に移動できるガス人間が冒頭では何で車で逃げていたんだろう? とか。しかもヒロインの屋敷までわざわざ行っちゃったり、ガス化してるのに喋れたり、物を掴めたりとどういう仕組みになってるのかとか行動とかがわからない部分もありますが
 人体実験で予期せぬパワーを手にしてしまった男の悲しき純愛物語でとても面白かったです。

☆☆☆☆

鑑賞日:2010/01/30 DVD

監督本多猪四郎 
特技監督円谷英二 
脚本木村武 
出演三橋達也 
佐多契子 
土屋嘉男 
八千草薫 
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