ドラマ【FRINGE / フリンジ セカンド・シーズン】感想(ネタバレ):二つの世界が衝突する衝撃

fringe-season-2
スポンサーリンク

●こんなお話

 怪奇事件に挑む人たちの話。

●感想

 前シーズンの終盤でオリビア・ダナムは「もう一つの世界」へと連れ去られていたが、彼女は記憶を失った状態で現実世界のニューヨークに戻され、何事もなかったかのようにフリンジ捜査班へ復帰する。

 しかし彼女の身体と精神には微妙な違和感が残っており、ときおり見知らぬ記憶の断片や、現実と夢の境目が曖昧になるような幻覚に悩まされるようになる。

 一方でフリンジ・チームは、人体が異常な速度で変異する事件、人間が突然灰のように崩れ落ちる事故、物体や人間が瞬間的に消失する現象など、常識では説明できない事件を追い続けていく。その調査の積み重ねによって、それらの現象の多くが「もう一つの世界」とつながっていることが少しずつ明らかになっていく。

 やがて姿を自在に変えるシェイプシフターが現れ、捜査官チャーリーの姿をコピーしてチーム内部に潜入する。最終的にその正体は暴かれて処分されるが、チャーリー本人はすでに殺されていたという残酷な事実が判明し、パラレルユニバースからの侵入が現実世界に致命的な影響を及ぼしていることが誰の目にも明らかになる。

 この事態を前にして、ウォルター・ビショップはついに自分こそがすべての発端であると語り始める。1985年、彼は病に倒れて亡くなった息子ピーターを失った悲しみに耐えきれず、まだ実験段階だった異世界観測装置を使ってパラレルユニバースへ侵入し、そこに生きていた別世界のピーターを連れ帰ってしまった。

 その行為によって二つの宇宙の境界は不安定化し、「もう一つの世界」では大規模な災害や崩壊現象が連続して起きるようになる。その世界のウォルター、通称ウォルターネイトは、自分たちの世界を救うために、こちらの宇宙を犠牲にする覚悟で計画を進めていた。

 オリビアは幼少期にウォルターとベルによる実験を受けていた影響で、コーテキシファンという物質によって異世界を感知し、行き来できる能力を持っていることが判明する。彼女は二つの世界をつなぐ鍵として、否応なく中心的な存在になっていく。

 ピーターは、自分が実は別世界の人間であり、ウォルターが亡き息子の代わりとして連れ帰った存在であることを知り、深い喪失感と裏切りの思いを抱きながら元の世界へ戻る決意を固める。

 シーズン終盤、ピーターはパラレルユニバースへ渡り、オリビアとウォルターは彼を取り戻すためにその後を追う。そこでは異世界のフリンジ・チームや軍事勢力が立ちはだかり、銃撃戦と追跡劇が連続して展開する。

 クライマックスでは、ウォルターの旧友ウィリアム・ベルが不安定な自らの身体を犠牲にして装置を起動し、オリビア、ピーター、ウォルターを元の宇宙へ送り返すことに成功する。

 だがその直後、元の世界に戻ってきた“オリビア”は、実はパラレルユニバース側のオリビアであり、本物のオリビアは異世界に取り残されていたという衝撃の事実が明かされる。

 パラレル側のオリビアは本物になりすましてフリンジ・チームの一員として生活を続け、ピーターとも親密な関係を築いていく一方で、本物のオリビアは敵の世界に囚われ、誰にも気づかれない孤独の中で必死に生き延びようとしているところで物語は区切られておしまい。


 冒頭のアバンタイトルで人間が爆発したり異形の存在が現れたりしてから、あのJJエイブラムス調のメインテーマが流れる流れは毎回とても高揚感があり、視聴者を一気に物語へ引き込んでくれました。

 単発の怪事件を追う形式でありながら、セカンドシーズンでは「向こうの世界」との関係が物語の軸として強くなり、ウォルターが何かを隠しているという緊張感がじわじわと積み上がっていく構成が非常に見応えがありました。

 非科学的な事件の解決方法はかなり強引に感じる部分もありますが、専門用語を畳みかける演出によって不思議と納得させられてしまうのがこのシリーズの巧みさだと感じます。

 ウォルターとピーターの親子関係も切なく、支え合っていた二人が引き裂かれることで生まれる喪失感や後悔が物語に重い感情の厚みを与えていました。中盤でウォルターの過去が明らかになる場面では、彼の行動もピーターの怒りもどちらも理解できてしまうところがとても胸に残ります。

 オリビアは物語の構造上どうしても傍観者的な立場になりがちですが、眉間にしわを寄せながら淡々と職務を全うする姿が凛々しく、ピーターのために一線を越えて行動する展開には素直に心を動かされました。

 途中で挿入されるハードボイルド調のエピソードなど好みが分かれそうな回もありますが、パラレルワールドの微妙な違いを映像で見せる工夫はとても楽しく、シリーズ全体としての世界観の広がりを強く印象づけていたと思います。

☆☆☆☆

鑑賞日:2014/03/17 DVD 2026/01/12 U-NEXT

監督デヴィッド・ストレイトン
ブラッド・アンダーソン
アキヴァ・ゴールズマン
製作総指揮J・J・エイブラムス
脚本J・J・エイブラムス
アレックス・カーツマン
ロベルト・オーチー
アキヴァ・ゴールズマン
出演アナ・トーヴ
ジョシュア・ジャクソン
ジョン・ノーブル
ランス・レディック
ジャシカ・二コール
ブレア・ブラウン
カーク・アセヴェド

This website stores cookies on your computer. These cookies are used to provide a more personalized experience and to track your whereabouts around our website in compliance with the European General Data Protection Regulation. If you decide to to opt-out of any future tracking, a cookie will be setup in your browser to remember this choice for one year.

Accept or Deny

タイトルとURLをコピーしました