映画【座頭市血煙り街道】感想(ネタバレ)

Zatoichi Challenged
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●こんなお話

 座頭市が旅籠で相部屋になったお母さんとそのお子さん。お母さんが死んでしまって、お子さんを父親の元へ連れて行く座頭市の旅の話。

●感想

 前半から中盤は座頭市と少年の絆が描かれていき、口が悪い座頭市だけどなんやかんや守りながら旅をする。旅芸人と一緒になったりして。
 その後、父親がいるはずの街へやってくるけど。父親の姿がない。絵師の父親はヤクザと悪代官に捕まっていて、監禁されながら絵をひたすら書かされている。

 この絵がエロい絵で、それを悪代官たちが「○○両で売ろう」と悪い顔で密談してます。こういう絵、めっちゃ高く売れるんだ。と、この当時の性風俗業界、どうなってんだと笑えます。

 今回は何と言っても、浪人役で近衛十四郎さんが相手役として配置されていて、クライマックスの一騎打ちは日本映画史に残る一騎打ちの迫力だと思いました。
 冒頭から座頭市を狙う一行を一瞬でやっつける座頭市のスピードが凄くて、クライマックスでもヤクザたちを何十人も叩き斬っていいきます。この時のヤクザさんたちが、いきなり5人くらいを瞬殺されるのに。次から次に向かっていってその勇気が凄いです。毎回、5人くらいが斬られて全滅していくという。

 父親を救ったと思ったら、浪人が現れ正体を現す。そして浪人の前に立ちはだかる座頭市との雪の中での殺陣。この時の2人のダイナミックさとスピード。近衛十四郎さんなんて、背中で刀を受けたりするのがめっちゃカッコよかったです。
 「オレの負けだ」と自ら決着をつける美学なんかもよかったです。

 そして実の父親より座頭市になついてしまった少年との若れの寂しさを胸に次の街へと歩いていく座頭市の哀愁が最高の映画でした。

☆☆☆☆

鑑賞日:2009/10/25 DVD

監督三隅研次 
脚色笠原良三 
原作子母沢寛 
出演勝新太郎 
近衛十四郎 
高田美和 
朝丘雪路 
中尾ミエ 
坪内ミキ子 
磯村みどり 
伊藤孝雄 
小池朝雄 
松村達雄 
小沢栄太郎 
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