映画【ゴジラVSキングギドラ】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　未来人が東京にやってきてゴジラが日本をめちゃくちゃにするってんで、戦争中にラゴス島ていう島にいたゴジラザウルスをテレポーテーションさせようとするけど未来人には思惑があって……な話。

●感想

　ノンフィクションライターが恐竜に会ったことがあるという南洋の孤島の守備隊の元日本軍に話を聞きに行ったりしている。日本を征服している企業の会長がその守備隊の当時の指揮官で彼にも話に聞きに行って写真を見せてもらって、主人公はゴジラがその恐竜が原水爆実験でなったのではないかと推理する。

　宇宙船が現れて日本政府と交渉するということになって、彼らは未来人で未来の日本がゴジラに無茶苦茶にされているから、太平洋戦争中の孤島にいた恐竜がゴジラなのでその恐竜を別の島にテレポートさせてしまう作戦を立案して、主人公も同行することになって過去にタイムスリップ。

　米軍が上陸する中、日本軍守備隊は玉砕覚悟の中、恐竜が米軍の上陸隊を蹴散らしてしまう。感謝する日本軍。主人公たちは恐竜をテレポートして作戦成功かと思いきや、未来人が未来のペットを島に置き去りにする。

　元の時代に戻ったらゴジラは消えたと思いきや代わりにキングギドラが現れて日本パニック。未来人がわざとキングギドラを誕生させたのではないかと考える現代人。そしてキングギドラに対抗するためにゴジラを復活させようと核攻撃で海底に眠る恐竜に撃ち込もうとする。けど普通に現代社会には核が垂れ流しで恐竜はゴジラになっていたという。

　未来人が未来の日本が世界征服しているので国力を落とそうとキングギドラを誕生させて攻撃させていた陰謀が明らかになる。けど未来人の日本人が「話が違う」と主人公側について未来人の陰謀を倒そうとする。アンドロイドが追いかけてきたりするけど、未来の日本人がアンドロイドにディスクを変えたらアンドロイドが味方になったり。

　主人公と未来人の宇宙船を破壊して銃撃戦をしたりしたり、ゴジラとキングギドラが直接対決したり。ゴジラがキングギドラを倒して、悪い未来人も主人公たちのテレポートさせられてゴジラの目の前に置かれて熱線にやられたり。

　ゴジラを倒すためにキングギドラを未来の技術で復活できないかということで未来人が未来に戻ってキングギドラの遺体を探す。

　ゴジラが新宿で暴れてもう駄目だというところでメカキングギドラが登場。未来人が操作して苦戦しつつも海の中に落っこちて、未来人も元の世界に戻って平和になりました。という。

　未来人やタイムスリップなんかがチープな設定だと思いますが、何と言ってもキングギドラのカッコよさが最高で、特にメカキングギドラの造形にはテンション上がります。新宿でのクライマックスもカッコよかったです。

　未来の日本は世界の国土を買収して世界一の大国になっている。とか現代の日本とは真逆の未来像な日本設定がが凄いです。核の描き方もアメリカの原水爆という設定もよかったと思います。原水爆でゴジラもキングギドラも誕生してしまう設定。日本のいち企業が核兵器を積んだ原子力潜水艦を保有していて核攻撃でゴジラを誕生させてしまおうというなかなかタカ派な話でした。謎の宇宙船に偵察に行った自衛隊のヘリコプターが撃墜されていましたが、あの被害についてはスルーされていたのとかかわいそうでした。

　けれども、タイトルになっているゴジラとキングギドラの登場が中盤までなくて結構退屈で、ゴジラがほとんど出てこない印象で、アンドロイド周りや未来人周りの合成もチープで物語の世界に入り込めずむしろノイズになってしまってるようでした。それにゴジラ最強の敵であるキングギドラが意外に弱っちくて、全戦全敗しちゃうのが涙出ました。

　とはいえゴジラに命を救われた土屋嘉男さんがゴジラと現代で対面するシーンはこの映画のクライマックスで熱かったです。

☆☆☆

鑑賞日:2014/11/20　Hulu　2022/11/23　NETFLIX