映画【東京家族】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 現代日本家族のもろもろ問題が起こる話。

●感想

 【東京物語】のリメイクというわけではなく、モチーフとして作られているらしいですが。基本的な流れは同じでした。
 オリジナルでは、東京を舞台に昔ながらの家族の喪失や崩壊を描いていましたが。今作では逆に家族の再生やそこから見えてくる希望を描いているのだと思いました。同じストーリーで全く逆のことを描くのが凄いです。

 ただ、1番の違いはオリジナルで戦死していた次男が生きていて、その恋人とがキーとなって中盤以降の物語を引っ張っていきます。
 出てくる登場人物たちが優しく、皆が上京してきた両親をリスペクトしています。オリジナルの杉村春子さんが演じていた長女は、もう少しとげとげしい感じでしたが本作ではだいぶマイルドになっていました。
 それは、オリジナルは戦争。今作は震災という悲劇を乗り越える希望という部分をオリジナルより強調されているように思えました。

 ただ、次男が父親と確執があるという設定でしたが。そこに恋人が間に入ることによってあっさりと解決してしまうのがあっさりすぎた感じを受けました。恋人がしっかりしているだけで、長年の確執が解決するのか? ちゃんと父親と次男が向き合う芝居があったほうがよかったように思えました。

 けど、次男が母親の葬儀後に、父親への対応や話し相手を全部押し付けていたのは何してんだと思ってしまいましたが。

 とはいえ、これ単体で見ても楽しめますが。オリジナルと一緒に見ると更に楽しめる作品だと思いました。

☆☆☆

鑑賞日:2013/01/26 イオンシネマ多摩センター

監督山田洋次 
脚本山田洋次 
平松恵美子 
出演橋爪功 
吉行和子 
西村雅彦 
夏川結衣 
中嶋朋子 
林家正蔵 
妻夫木聡 
蒼井優 
小林稔侍 
風吹ジュン 
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