●こんなお話
黒人初のメジャーリーガーのジャッキー・ロビンソンに降りかかる差別や苦難を「やり返さない勇気」で戦い続けた映画。
●感想
1945年当時のアメリカの世相をわかりやすく描いていて、ジャッキー・ロビンソンの視点を通して、野球のプレイを通して世界が変わっていくのは見てて気持ちがいいです。
ブルックリンドジャースのゼネラルマネージャーのリッキーのバックアップを得て人種差別が慣習化しているメジャーリーグにやってくる主人公。
そこに映し出されるのは、飛行機への搭乗拒否に始まり、警察による試合中止警告だったり、一般市民からの脅迫。球場では野次罵倒は当たり前、同じチームメイトによる一緒に野球するのを拒否する嘆願書、記者たちからの差別、相手チームによるボイコット運動、審判も敵となっています。フィールドの中でも言葉による打撃妨害や頭部への意図的な死球など。
人間として本当に酷い行為が映し出されます。
そんな状況でもマネージャーのリッキーから「やりかえさない勇気を持て」という条件を出された主人公はスピードで盗塁をしてホームランを打つ。ひたすらベースボールに打ち込んでいく姿。そんな姿に子どもたちの憧れの対象となり、主人公を罵倒する相手チームの監督の罵倒にに対して抗議するチームメイトが出てきたり。ブーイングに対してチームメイトが駆け寄り肩を抱く。危険なファールフライを取りに行った主人公を支えるチームメイト。
主人公には愛する妻がいて、主人公の活躍を記事にする記者がいて、主人公が迷うと紳士の道を教えてくれるリッキー。野球がしたいと一緒に戦うチームメイト。
セピア色の画面に当時のアメリカの美術も素晴らしくて、野球シーンのカメラワークもカッコよく撮られていて視覚的に面白かったです。主人公の肩を組んでバックネットのお客さんを見上げるといったカットも感動できるカットがあったりしてよかったです。
映画の中で1回耐えられずに怒りを爆発させる描写がありましたが、実際は1度も怒ったことないという。どんだけ神様なんだジャッキー・ロビンソン。
不当な差別に立ち向かう人々の映画でとても面白い映画でした。
☆☆☆☆
鑑賞日: 2013/11/05 イオンシネマ新百合ヶ丘
監督 | ブライアン・ヘルゲランド |
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脚本 | ブライアン・ヘルゲランド |
出演 | チャドウィック・ボーズマン |
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ハリソン・フォード | |
ニコール・ベハーリー | |
クリストファー・メローニ | |
アンドレ・ホランド | |
ルーカス・ブラック |