●こんなお話
ジャックの秘密を知る仲間たちが次々と殺されて、別人として生活してたけど。そりゃヤバいとCTUに復帰しつつテロリストと戦っていく24話。
●感想
シーズン4から約1年半後から始まり、死んだとされていたジャック・バウアーが「フランク・フリン」という偽名を名乗り、日雇い労働者として人目を避けながら生き延びている場面から始まる。その日、ロサンゼルスではアメリカとロシアによる反テロ防衛条約の締結が予定され、国家的な緊張が高まっていたが、その最中に元大統領デヴィッド・パーマーが狙撃され命を落とす事件が発生する。さらに同時刻、ジャックが生存していることを示す証拠映像が公に流出し、CTUは事件の重要参考人としてジャックを追う立場に追い込まれる。
パーマー暗殺の直後、ジャックのかつての仲間であるミシェル・デスラーが車の爆破に巻き込まれて死亡し、トニー・アルメイダは重傷を負って昏睡状態となる。クロエ・オブライエンも命を狙われ、ジャックの周囲にいた人物が計画的に排除されていく流れが浮き彫りになる。そんな中、ロシア大統領の訪米に合わせるように空港で大規模な人質事件が発生し、CTUは外交問題とテロ対策を同時に抱え込む事態となる。
空港テロはロシア分離主義者の犯行として表向き処理されるが、裏では元CIA工作員ジェームズ・ネイサンソンとホワイトハウス首席補佐官ウォルト・カミングスが関与する陰謀が進行していた。彼らはVX神経ガスを奪取し、その使用をロシアの犯行に見せかけることで、アメリカが軍事行動に踏み切る大義名分を作り出そうとしていたのである。
実際にVXガスはショッピングモールで散布され、多くの一般市民が犠牲となる。さらに病院への散布計画も判明し、被害の連鎖は止まらない。CTU内部にもテロリストが侵入し、施設内でガスが放出される非常事態が発生するが、ジャックたちは防護区画へ退避し、ぎりぎりの状況で生き延びる。
捜査を進める中で、ジャックはこの計画の中枢人物が、かつて信頼を寄せていた元同僚クリストファー・ヘンダーソンであることを突き止める。ヘンダーソンを拘束し、過酷な尋問を行うが、彼は容易に全貌を語らない。最終的には潜水艦を舞台とした攻防戦が展開され、テロ組織の指導者ウラジミール・ビエルコは排除されるが、ジャックはヘンダーソンを自らの手で射殺するという苦渋の決断を下す。
さらに深く掘り下げた結果、一連のテロとパーマー暗殺の真の黒幕が現職大統領チャールズ・ローガンであることが明らかになる。ローガンは中央アジアの石油利権確保を目的にロシアとの戦争を画策しており、その計画に気付いたパーマーを排除したのだった。ジャックは元補佐官マイク・ノビックとファーストレディであるマーサ・ローガンの協力を得て、大統領自身の自白を録音し、その証拠を司法当局に送信することでローガンは失脚し拘束される。
事件後、デヴィッド・パーマーの追悼式が行われ、すべてが終わったかのように見える中、ジャックはオードリー・レインズと再会する。しかしその直後、中国政府の工作員に拉致され、貨物船に乗せられて中国へ連行されておしまい。
本シーズンは冒頭から主要人物の死が描かれ、開始直後から非常に強い緊張感が続く構成でした。1話45分という枠の中で、事件が休む間もなく連鎖していくスピード感は本作ならではの魅力だと感じます。空港占拠から神経ガス強奪に至るまで、テロリスト側の計画が段階的にエスカレートしていく流れには、毎回驚かされました。
ジャック・バウアーが臨時捜査官として復帰し、国家の敵に対して一切の迷いなく行動していく姿は、シリーズを通しての一貫した魅力だと思います。24時間ほぼ休息を取らずに動き続ける姿には、現実離れしていると感じつつも、思わず引き込まれてしまいました。
物語後半では、テロとの戦いに加えて国家中枢の黒幕を追い詰める展開へと移行し、主人公側が追われる立場に回るおなじみの構図が描かれます。軍や政府機関を相手にしても突破していく展開にはやや誇張を感じる部分もありましたが、その分エンターテインメント性は非常に高く、最後まで集中して視聴できました。
CTU内部に裏切り者が多い点には毎回不安を覚えますが、それも含めて本作らしい24時間だったと感じます。国家規模の陰謀と個人の信念が交錯するシーズンとして、シリーズの中でも印象に残る一作でした。
☆☆☆☆
鑑賞日:2014/05/01 DVD 2025/07/04 Amazonプライム・ビデオ
| 製作総指揮 | ジョエル・サーノウ |
|---|---|
| ロバート・コクラン |
| 出演 | キーファー・サザーランド |
|---|---|
| キム・レイヴァー | |
| メアリー・リン・ライスカブ |


