●こんなお話
アウトロー刑事の破滅の話。
●感想
冒頭、ヤクザの喧嘩の間に盗みを働いたところをヤクザに見つかってボコボコにされる。そのヤクザの後をつける主人公。何をしてるのかと思いきや、そのヤクザを捕まえて警察手帳を出す。実は警察だったという。最高のオープニングでした。
この主人公の刑事、かつて犯人を射殺してその情婦を自分の女にしてしまうような男。その女との手切れ金を手に入れるために博奕に手をつけ、そっからヤクザとの癒着を行ってしまうという。
ひたすら主人公が堕ちていく様子が描かれていきます。
そして主人公が堕ちていく様子ともう1つ描かれるのが主人公と義兄弟の契りを交わすヤクザは在日朝鮮人で、ヒロインは朝鮮人と日本人のハーフ。主人公は大陸からの引揚者で、いじめられた過去がある。そのためマイノリティ同士での繋がり。
元刑事の天下り先の会社との抗争なんかも描かれ、ヤク漬けにされちゃう主人公。とことんマイナスな方向に行ってしまうのが凄いです。
ただ、ラストシーンが謎で。カタキ役を射殺した主人公が、外で待つヒロインのもとへ向かうと背後から撃たれて倒れ撃った刑事にVサインをして終わるというのが謎でした。
何で撃った相手にピースしてんだと。タバコ吸いたいのかな? と思ってみたまま終わりました。
笠原和夫さんの著書【昭和の劇】を読むと、シナリオだと外で待ってるヒロインにピースをしたところを背後から撃たれて終わりらしいのですが、映画だと全く別の意味になってしまっているという。
ひたすら自分のために動く主人公が魅力いっぱいの映画でした。
☆☆☆☆
鑑賞日: 2013/03/24 DVD
リンク
監督 | 深作欣二 |
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脚本 | 笠原和夫 |
出演 | 渡哲也 |
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梶芽衣子 | |
藤岡琢也 | |
今井健二 | |
矢吹二朗 | |
小林稔侍 | |
松本泰郎 | |
檀喧太 | |
奈辺悟 | |
丸平峰子 | |
有川正治 | |
八名信夫 | |
島田秀雄 | |
藤長照夫 | |
志茂山高也 | |
大島渚 | |
成田三樹夫 | |
芦田鉄雄 | |
藤岡重慶 | |
室田日出男 | |
金子信雄 | |
川谷拓三 | |
白川浩二郎 | |
笹木俊志 | |
井上茂 | |
佐藤慶 | |
林彰太郎 | |
成瀬正 | |
白井孝史 | |
友金敏雄 | |
笠原和夫 | |
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片桐竜次 | |
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