映画【魚が出てきた日】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 ギリシャの小さい島で原爆をめぐってのドタバタの話。

●感想

 アバンタイトルがカスタネットを叩きながらフラメンコを踊る女性たちで、いきなりのインパクトが凄いです。

 核兵器を3つ落としてしまって、それを回収する特殊部隊が観光客のフリをして島にやってきますが。男だらけなのでゲイ集団に間違われたり。のどかなカフェの2階には悲鳴が響き渡る歯医者があったりと、コミカルですがあんまり笑えるものではなかったです。

 3つのうち2つまでは発見されますが、残りの1つは羊飼いの夫婦が見つけて。金属の箱だから何かお宝が入ってるのに違いないと、何とか開けようとします。
 特殊部隊は、ホテルの建設予定地として広い土地を買収して。島民たちは喜びます。しだいに島には、観光客達があふれかえるようになっていきますが。そのファッションのサイケデリックさが凄いことになっています。

 生き残ったパイロットたちは核兵器のことを言う事ができず右往左往するばかり、秘密を守るために嘘をつき続けることになる軍、宝の箱だと信じ続ける羊飼い、何も知らずバカ騒ぎをする若者達。この対比の恐怖。けど、コメディ映画なので緊迫感は一切ないです。しかも、あんまり笑えないコメディでした。

 羊飼いが箱には何も入ってないと、中身を飲み水のタンクに捨ててしまいます。するとタイトルの通り、魚の死骸が島中に浮かび始めます。それでも、のんきに遊ぶ観光客達。そして、最後は青白い光に覆われて終わる。静寂。あれほど、騒がしかったのにいきなりの静寂が怖かったです。
 コメディ映画なので、緊迫感は一切ないですが。むしろくだらない描写が続いて深刻さを感じることができないですが、今の日本で見ると考えるものがあってよかったです。

 果たして、自分はどの立場の人なのか考える映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2012/02/06 シアターN渋谷

監督マイケル・カコヤニス 
脚本マイケル・カコヤニス 
出演トム・コートネイ 
キャンディス・バーゲン 
サム・ワナメーカー 
コリン・ブレークリー 
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