映画【追跡者 SHOT GUN】感想(ネタバレ)

SHOT GUN
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●こんなお話

 韓国で収監されてた主人公が警察から出所のかわりに日本のヤクザを殺せと命令されて、出所するけど日本のヤクザや韓国のマフィアの捨て石にされる主人公たちの話。

●感想

 日本のヤクザの親分の小沢仁志さんが韓国で捕まっていて警察から在日韓国人のヤクザで今は韓国マフィアの幹部となった男の白竜さんを出所の代わりに殺して欲しいと依頼される。

 依頼を受けて出所して韓国の警察官につきまわれながらもぶん殴って拳銃を奪う。仲間に白竜さんの組に会いに行くけどあわせてもらない。東京のヤクザの中野英雄さんが白竜さんの組が東京で裁いている覚せい剤について揉めている。

 主人公がホテルに帰ると白竜さんが現れて拳銃を突きつけるけど撃たずに去ってしまう。東京で白竜さんの子分が殺されたことから東京へ向かう白竜さん。主人公も東京へ。そして敵対する中野英雄さんを襲撃する白竜さん。そして妹が韓国料理屋をやっていて会ったり。そして敵対する組同士が手打ちになり、白竜さんを殺す条件だったことが捨て石だということとわかって、更に妹さんから白竜さんが実は潜入捜査官だということを教えてもらった主人公が白竜さんの助っ人になることになる。

 韓国ロケをしていて最初は韓国を背景に主人公が街を歩いて付きまとう若い刑事をぶん殴って拳銃を強奪して白竜さんに会いに行ったりとスケールの大きさを感じました。そして捨て石の主人公たちの物悲しさを強調して、かつクライマックスでの主人公2人が殴り込みに行くところは熱かったです。

 ただ主人公は基本受け身のキャラクターでほとんど受動的で2シーンしか出ない特別出演の哀川翔さんが事情を説明したらすべて納得して察してしまったり、白竜さんの妹さんがいきなり「兄は潜入捜査官なんです」と衝撃の告白をしたりして戸惑う展開でした。それに白竜さんが潜入捜査官で潜入のために仲間の潜入捜査官を射殺して後に引けなくなったという罪の意識とかもあっさりとした感じで韓国の警察官としての誇りみたいなのを警察バッジに託していましたが、正直そこでのドラマとしての魅力は感じられなかったです。

 主人公が日本に戻ると「もう居場所はない」とかつての舎弟から言われて後に襲撃されたりするエピソードもありますが、それも必要なエピソードだったのか考えてしまうもので90分の短さですが、長さを感じてしまう構成に感じます。

 とはいえ、優しいお芝居が逆に怖い中野英雄さんが魅力的だったり、「お前は帰る場所はないが、生きる場所はある」という台詞が印象的な1本でした。

☆☆☆

鑑賞日:2022/01/06 DVD

監督室賀厚 
脚本室賀厚 
出演小沢仁志 
白竜 
中野英雄 
哀川翔 
イ・ギウ 
ヤン・ドングン 
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