映画【ロッキー】感想(ネタバレ):不器用でも前に進む姿に心が震える名作

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●こんなお話

 高利貸しをしながらボクシングをしているロッキーが対戦相手のいなくなったチャンピオンから対戦相手に指名されて、アメリカンドリームを体現していく話。

●感想

 ロッキーは、フィラデルフィアの場末で地下ボクシングに出場しながら、チンピラの取り立て屋として生計を立てている。ある試合では相手をノックアウトする実力を見せつけますが、トレーナーはその裏稼業に嫌気がさし、ロッキーをジムから追放。

 ロッキーはペットショップの女性店員・エイドリアンに恋心を抱いており、毎日のように店に通っては冗談を交えて話しかけますが、まったく相手にされない。それをエイドリアンの兄ポーリーに相談すると、ポーリーは妹に「外に出ろ」と促し、半ば強引にロッキーとのデートを実現させます。 

 2人は人けのないスケートリンクで静かな時間を過ごし、そのままロッキーの家へ。互いに心を通わせ、恋人同士に。

 その頃、チャンピオンのアポロ・クリードは新たな対戦相手を探していましたが、なかなかふさわしい相手が見つからず、「無名のボクサーにチャンスを与えよう」とのアイデアが浮上。彼は偶然見つけた「イタリアの種馬」というリングネームが気に入り、ロッキーを対戦相手に指名する。

 突然のチャンスに戸惑うロッキーですが、かつてのトレーナー・ミッキーが自宅を訪ねてきて、「自分にマネージャーをやらせてほしい」と申し出ます。2人は和解し、再びジムに戻ってトレーニングに打ち込む。

 そして迎えるチャンピオンとの試合。ロッキーはアポロからダウンを奪い、大健闘を見せていく。試合は最終ラウンドまで続き、結果判定負け。リング上でエイドリアンを探し、彼女と抱き合っておしまい。

 映画の大半はロッキーの日常に焦点が当てられていて、どこか冴えない生活の中で人間味あふれる姿が描かれます。不器用で、どこか間の抜けた話し方をするロッキーですが、彼の真面目さや優しさが伝わってきて、次第に応援したくなっていきました。

 エイドリアンとの静かで素朴な恋愛、ポーリーとの複雑な関係、そしてミッキーとの師弟関係。どの登場人物もロッキーの物語を支えていて、それぞれが魅力的でした。

 ビル・コンティのあの名曲が流れ出すトレーニングシーンはやはり圧巻で、「さあここからだ」という気持ちにさせてくれる名シーンです。

 物語の展開として、もう少し波があってもよかったかなとか、メインイベントをもっと丁寧に描いてほしかったと思うところもありましたが、見終わった後には自然と前向きな気持ちになれる、そんな素敵な映画だったと思います。

☆☆☆☆

鑑賞日:2008/07/11 DVD 2014/10/26 DVD 2024/07/15 Amazonプライム・ビデオ

監督ジョン・G・アヴィルドセン 
脚本シルベスター・スタローン
出演シルベスター・スタローン 
タリア・シャイア 
バート・ヤング 
カール・ウィザース 
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