映画【バイオハザード:ザ・ファイナル】感想(ネタバレ):アリス最後の戦い

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●こんなお話

 アリスが人間とかクリーチャーとかいろいろ殺戮する話。

●感想

 荒廃したワシントンD.C.から始まる。人類最後の拠点が壊滅した後も一人で戦い続けるアリスの前に、人工知能レッドクイーンが姿を現す。地下都市ラクーンシティのハイブには、Tウイルスを完全に死滅させる空気感染型の抗ウイルス剤が保管されており、48時間以内にそれを地上へ放出しなければ人類は完全に滅びると告げられる。レッドクイーンはアンブレラ社の基本命令に縛られ直接人類を救えないため、アリスに託すしかないという矛盾を抱えている。

 アリスは単身ラクーンシティへ向かうが、道中で巨大な掘削戦車を率いるアイザックス博士の部隊に襲撃される。かつて死亡したはずのアイザックスはクローンとして復活しており、アリスは捕らえられる。そこでアンブレラ社創設者ジェームズ・マーカスの娘アリシア・マーカスがレッドクイーンとなった過去が明かされる。輸送中、ゾンビや変異生物の襲撃によって、混乱の中でアリスは脱出する。

 ラクーンシティに到着したアリスは、廃墟に潜むクレア・レッドフィールドら生存者と再会する。ゾンビの大群と地下から出現する怪物に包囲されながら、ハイブへ侵入するための作戦を立案する。夜明け前、アイザックス率いるアンブレラ部隊と変異クリーチャーによる総攻撃が始まり、生存者たちは次々と倒れていく。最終的にアリス、クレア、そしてドクの三人だけがハイブ入口へ到達する。

 地下へ降りた直後、ドクが裏切りを明かしてクレアを拘束するが、クレアは逆転してドクを射殺する。アリスは単身で最深部へ進み、再びアイザックスと対峙する。レーザー防御システムが再起動する通路で激闘となり、アリスはアイザックスの身体に爆弾を仕掛けて爆破する。

 地上へ戻り抗ウイルス剤を散布しようとするが、オリジナルのアイザックス博士とクローンのアイザックスと争う。その最中、アリスによって抗ウイルス剤が拡散される。気化した薬剤はTウイルス感染体を死滅させ、ゾンビたちは崩れ落ちる。アリスも感染因子を持つ存在として意識を失う。

 その後、目を覚ましたアリスはクレアと再会する。抗ウイルス剤は風に乗って世界中へ広がり、時間をかけて感染者を消滅させていくと説明される。アリスはバイクにまたがり、荒廃した世界へ再び走り出す。人類再生の可能性を残して物語はおしまい。


 冒頭から前作とのつながりが十分に整理されないまま、ブヨブヨとしたゾンビや空を飛ぶクリーチャーに襲われる展開には驚かされました。目の前にあった車に偶然キーが刺さっており、しかも地雷まで仕掛けられていて、それを利用して切り抜けるという強引さは、このシリーズらしい勢いに満ちています。物語が偶然の連続で転がっていく大胆さは、ある意味で本作の個性です。

 主人公が序盤だけで二度も罠にかかり意識を失う展開も強烈でした。何度倒れても立ち上がるアリスの姿を強調する構成ですが、観ている側としては思わず回数を数えたくなります。48時間以内にハイブへ到達するというミッション設定は明確で、時間制限が緊張感を生み出しています。

 ラクーンシティで出会った生存者たちの集団を、アリスが事実上のリーダーとして指揮し、武装集団と戦闘に突入する流れはスピーディーです。ただ、その関係性や背景の説明は最小限で進むため、感情移入よりも状況の勢いが前面に出ています。シリーズやゲームに親しんできた方と、初めて触れる方とでは受け止め方が大きく分かれる構成だと思いました。

 アクションは暗闇の中で細かいカット割りが続き、何が起きているのかを瞬時に把握するのは簡単ではありません。その分、爆発や銃撃、トラップ作動といった刺激は途切れることなく押し寄せます。中盤以降の施設内部では、映画「キューブ」を思わせるような罠が連続し、クリーチャーの出現とともに一人また一人と脱落していきます。サバイバルホラー的な緊張感を強く押し出した構成でした。

 敵側も複数のクローンが登場し、同一人物同士が対立する展開が描かれます。何が本物で何が複製なのかが曖昧になる状況は、シリーズが積み重ねてきた設定の集大成ともいえます。アイザックス博士の異様な耐久力や執念深さは、もはや人間離れした存在感を放っています。

 シリーズの完結編として、多くの設定や因縁に決着をつけようとする意欲は感じられます。怒涛の展開とアクションを最後まで貫いた作品であり、長年追いかけてきたファンにとっては、アリスというキャラクターの行き着く先を見届ける一本になっています。

☆☆

鑑賞日: 2016/12/29 TOHOシネマズ川崎  2018/12/06 NETFLIX 2026/03/20 U-NEXT

監督ポール・W・S・アンダーソン 
脚本ポール・W・S・アンダーソン
出演ミラ・ジョヴォヴィッチ 
アリ・ラーター 
ショーン・ロバーツ 
ローラ 
イ・ジュンギ 
イアン・グレン 

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