映画【キツツキと雨】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 人里離れた山村にゾンビ映画の撮影にやってきた青年とそこに暮らす木こりの男の話。

●感想

 実の息子はニートで、なおかつ上手くコミニケーションとれない木こりが自分の息子くらいの青年から頼られ、そして青年映画監督は年上の助監督や怖いカメラマンたちを上手くまとめることができず、頼る人がいなかったのが木こりにだけは頼ることができるというお互いを支えあう構図は見ていて面白かったです。

 けれど、映画監督が木こりと交流するにつれ自身を取り戻して活き活きとなるにつれて。周りのスタッフも「しょうがねえなぁ」という感じを出しながら笑顔で映画を作っていく姿も観ていて暖かい気持ちになりました。みんな、面白い映画を作りたい。という気持ちで動いているのが、映画ってすごい。と思わせてくれました。

 役所さん演じる木こりも、純粋な心の持ち主で。巻き込まれてしまって、かつ現場では邪魔者扱いされているのに普通に手伝う姿がニヤニヤしてしまいます。エキストラで参加したことを仲間たちに嬉しそうに話す姿とかも良かったです。
 そして悩む監督に「木が一人前になるには100年かかる」と諭す場面なんかも素晴らしかったです。

 ただ1つ気になったのが、木こりの実の息子との関係改善で。さんざん喧嘩していたのに、親戚に仕事探せと強く言われたときに木こりが「こいつの気持ちもあるでしょう!」と言っただけにしかボクには見えなかったですが。その後、いい日本の親子関係に戻っていたのが不思議でした。

 とはいえ、映画作りのステキさを観ることができて満足な気持ちになれる映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2012/09/13 DVD

監督沖田修一 
脚本沖田修一 
守屋文雄 
出演役所広司 
小栗旬 
高良健吾 
臼田あさ美 
古舘寛治 
嶋田久作 
平田満 
伊武雅刀 
山崎努 
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