映画【重力ピエロ】感想(ネタバレ)

juuryoku-pierrot
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●こんなお話

 複雑な家庭環境の家族の話。

●感想

 伊坂幸太郎原作らしい重たいテーマだけどどこか不思議な世界観で話が進んでいき、連続放火魔を捕まえるミステリーで、後半に伏線を回収していくという。
 主人公の加瀬亮さん、岡田将生さんがカッコよくて素敵だったり渡部篤郎さんのサイコな役も面白かったです。

 けれども兄弟愛、家族愛を描いていくにはモチーフが重たすぎるし。誰ひとり共感できなかったです。確かに主人公の弟は悲惨な人生ですが、この兄妹に罪の意識がまるきりないのはどうなのかな? と。  
 ミステリーとしても放火された場所と24年前のレイプ事件の場所が繋がっていって「浄化するんだ」と言われても、困っちゃいます。
 少年時代の苦悩も絵画展でのいじめみたいなのもだけだしで薄すぎるような気がしました。

 現実的ではなくてファンタジーのような展開で、起こる出来事は重たく悲惨な出来事に悩む人たちですが。非現実的なような展開。
 それにレイプされて妊娠した子どもを産むか産まないかと選択する主人公の父親が「神様に聞いたんだよ。そしたらお前が考えろだってさ」といい感じに言ってましたが、そんなよくわからない理由で決めてしまっていいのか? もっと悩む問題ではないのかと思いながら見てました。
 とはいえ、主人公たちは連続放火、放火殺人と結構な罪を犯しているのに結局いい感じで終わってしまうというのがいかがなものかな? と思うエンディングでした。

☆☆☆

鑑賞日:2010/07/25 DVD

監督森淳一 
脚本相沢友子 
原作伊坂幸太郎
出演加瀬亮 
岡田将生 
小日向文世 
吉高由里子 
岡田義徳 
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