ドラマ【フィアー・ザ・ウォーキング・デッド シーズン3】感想(ネタバレ):家族の絆とサバイバルのリアルが交錯!

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●こんなお話

 白人至上主義のコミュニティにたどり着いたり、ダムの水の利権を巡ったりする主人公たちのサバイバルの話。

●感想

 終末感がさらに進み、【ウォーキング・デッド】本編に近い世界観になったことで、画面のスケールも大きくなり、前の2シーズンよりずっと楽しめました。

 主人公たちは白人至上主義者の村にたどり着き、そこでの複雑な人間関係にトラブルが起こる。さらに新たな対立として先住民との問題も浮上し、様々な課題が次々に展開して退屈せずに見られた。先住民やダムの利権を巡る舞台がいくつも移り変わり、以前のシーズンではあまり感じられなかったテンポの良さやスピード感が強調されているのも特徴的でした。 

 ただ主人公のお母さんが「家族のためなら」という理由で独断専行を繰り返し、交渉で解決しようとする周囲の努力を実力行使で大きな問題にしてしまうのは、サバイバルの現実としては理解できても、どうしても好きにはなれなかったです。家族は次々と誰かが出ていき、戻ってはまた出ていくという問題だらけで、教育の方針もどうなのか心配になるほどでした。詐欺師のストランドも何が目的なのか行動の動機がわかりづらく、元特殊部隊の老人ダニエルも話によって強さがまちまちで、掴みにくいキャラクターが多かったです。

 テンポとスピード感が速すぎるせいか、凄惨な殺し合いをしていたキャラクターたちが急に簡単に絆を深める展開で、共感しにくい関係性に感じられました。後半はダムを舞台にして突然ギャングのボスの登場や激しい銃撃戦が始まり、誰が敵味方なのか分かりづらく混乱したり。ラストに挿入された主人公の空想によるクリスマスのシーンも謎で、どういう意味か分かりにくかったです。ジェイク、トロイ、オフェリアなどこれまで時間をかけて描かれてきたキャラクターがあっさり退場するドライな演出も印象的でした。

 それでも、新しいコミュニティの形成や先住民との衝突、ダムをめぐる攻防など見どころが多く、シーズン全体としては楽しい展開でした。

☆☆☆

鑑賞日:2020/05/01 Amazonプライム・ビデオ

出演キム・ディケンズ
フランク・ディレイン
アリシア・デブナム・キャリー
メルセデス・マソーン
コールマン・ドミンゴ
ルーベン・ブラデス
クリフ・カーティス
ダナイ・ガルシア

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