●こんなお話
めちゃくちゃでかい波に乗ろうとするサーファーたちの話。
●感想
朝、車の中で寝ていた若者たちがダラダラと起き始めて朝焼けのなか、サーフィンをこれまたダラダラとやる。この朝の眠たい感じ。そしてその感じのままサーフィンをやってるカッコよさ。最高のツカミでした。
そして序盤から中盤までは若者サーファーたちの日常が延々と描かれます。パーティーをやって、女の子を口説いたり日焼けしたいがためにオーブンレンジに入ってみる馬鹿やったり喧嘩したり。またメキシコまで遠征して、そこでも喧嘩したりと。かなりどうでもいい日常描写。若者らしい時間無制限な虚無感が素晴らしいです。
けれども彼らも時間経過とともに馬鹿ばかりやっていられなくなり、就職したり家庭を持ったり。そしてベトナム戦争の影が主人公たちにもふりかかってきて、召集試験をあの手この手で逃れようとする。
ほとんど免除されるけど、主人公の1人は自ら兵役に就き仲間の1人は召集されてしまう。
時間経過がいくつか行われますが、その流れも効果的で。さっきまで馬鹿ばかりやっていたのに、落ちぶれていたり、あれほど仲良かったのに今は全く連絡とってない関係だったりと。時間とともにみな同じ場所にとどまることなく、動き出しているというこの人生の描き方が最高でした。
戦争から戻ってきた主人公。彼を迎えて、今は亡き友だちのお墓の前で、その友だちの思い出話をするのが結構長いことじっくりと描かれますが。このシーンの感動的なこと。
そして、更に時間経過してもうみんながどこにいるのかわからないくらいの関係。でもビッグウエンズデーと呼ばれる大波が来てる。サーフボードを持って浜にやってくると、そこには……。という展開、燃えます。
クライマックス15分くらいのサーフィンシーンの美しくて感動的なこと。男たちには言葉はいらなくて、ただ波があればいい的なクライマックス。
クラマックス後、特に言葉をかわすことなく握手して去っていくその後ろ姿も最高でした。
青春とは何かを教えてくる素晴らしい映画だと思いました。
☆☆☆☆☆
鑑賞日:2013/07/03 Hulu
監督 | ジョン・ミリアス |
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脚本 | ジョン・ミリアス |
デニス・アーバーグ |
出演 | ジャン・マイケル・ヴィンセント |
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ウィリアム・カット | |
ゲイリー・ビジー |