映画【新選組(1969)】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 新選組結成から近藤勇処刑までの話。

●感想

 江戸から京都へ行って新選組結成から壊滅までを有名エピソードをいろいろ見せていってくれて、迫力の映画に仕上がっていたと思いました。三船敏郎、小林桂樹、三國連太郎、田村高廣、北大路欣也などの圧力一杯の役者さんの迫力が素晴らしいです。

 ただお話の方は有名エピソードのダイジェストのような流れになっていて、どれもが薄味な印象を受けました。序盤の芹沢鴨一派との対立までは長めに描かれていて面白かったですが、その後は池田屋事件だったり伊東甲子太郎加盟脱退とか鳥羽伏見の戦いから甲陽鎮撫隊までを、ある程度の新選組リテラシーがないと何がおこっているのかわからないのではないかというダイジェストっぷりでした。

 沖田総司と医者一家との交流や近藤勇の小さい娘への思いなどはダイジェスト的な速さではなくしっかりと描いていてよかったと思いました。近藤勇を支える鬼の副長の土方歳三が局中法度重視の冷酷さとかもイメージ通りのキャラクターで面白いですが、なぜそこまでの決断ができるのかとわかりにくかったです。剣の腕前はからきしだけど計算ができると勘定方になって頑張る若い隊士がお金をちょろまかしたのではないかと疑惑を持たれて切腹まで10日間猶予があると待つ有名エピソードのやるせなさはさすがでした。

 池田谷事件はさすがの迫力の立ち回りで見せ場になっていますが、何十人斬っているんだろうという敵方の物量が凄かったです。

 冒頭の生首とラストの斬首シーンがいきなりゴア描写になって戸惑う演出の映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2021/05/15 BS日テレ

監督沢島忠 
脚本松浦健郎 
出演三船敏郎 
小林桂樹 
北大路欣也 
三國連太郎 
中村翫右衛門 
田村高廣 
中村賀津雄 
中村梅之助 
中村錦之助 
司葉子 
池内淳子 
星由里子 
野川由美子 
北川美佳 
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