●こんなお話
ある日帰宅したら妻が死んでいるけど、同時に妻から電話がかかってくる。そこに警察を名乗る黒服の男たちが来て拉致されて主人公「どうなってんだ!」と逃げる話。
●感想
イラストレーターの主人公が帰宅したらロウソクが立てられブラックライトで浮かび上がる地球の絵がある。けど妻が死んでいて、そこに妻から電話がある。目の前で死んでいる妻は誰? 電話の妻は誰? そこに警察がやってくるけど、どうやら違うぞ。とミステリーとして最高の出だしで、そこから逃げて偶然知り合った記者と真相を探っていくという興味深く見ることができました。
けれども謎が高速で散りばめられていき、登場人物もたくさん出てきて置いてけぼりをくらってしまいました。
主人公はイラストレーターだと思ってるけど、何故か化学の知識があったりしてどうやら科学者らしいぞ、と。2つの人格の関係者に当たっていくので、途中でどっちが誰だったっけ? 今は誰の話をしているんだっけ? とこんがらがってしまいました。
なんやかんやあってどうやら研究所での遺伝子の研究が関わっているらしい。更には製薬会社の陰謀なんかもあったりして。
そこに妻を殺した真犯人の流れも加わったりして。
主人公の記憶が他人の物になっているらしいというのがわかる説明の回想。監視カメラのくだり、と。妻を殺した真犯人の回想。2つの事件の伏線と説明が同時にあるため、何だか小難しくなってしまっていると思いました。
元はと言えば、イラストレーターが事件後に今の奥さんと出会って結婚なんかしちゃうやり手だったから、元の奥さんがあんな目に遭っちゃうのではなかろうかと思いながら見てました。結局、真木よう子さんも捕まらないのかな? とか思ってしまいました。
話はややこしいのに、カーチェイスやらチェイスシーンは長いし。西島秀俊さんは熱演で素晴らしかったと思いますが、ラスト20分くらいはゾンビみたいな死にかけのお芝居が笑ってしまって入り込めなかったです。あの揺れ方やめてほしかったです。
他には、劇中に出てくるタイムリミットのカウントもカセとして上手く機能していないように思えました。
記憶を運ぶ遺伝子が不完全で記憶が剥がれ落ちてくるタイミングとかも気になりました。
とはいえ、日韓合作らしい迫力ある映画で楽しかったです。
☆☆
鑑賞日: 2014/01/25 TOHOシネマズ南大沢
監督 | キム・ソンス |
---|---|
脚本 | キム・ソンス |
原作 | 司城志朗 |
出演 | 西島秀俊 |
---|---|
キム・ヒョジン | |
真木よう子 | |
伊武雅刀 | |
中村ゆり |