映画【ユニバーサル・ソルジャー】感想(ネタバレ):ヴァン・ダム主演の傑作SFアクション!記憶と宿命の戦い

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●こんなお話

 ベトナム戦争で戦死した兵隊をユニバーサルソルジャーとして復活させるけど、なんやかんや記憶が戻って戦う話。

●感想

 ベトナム戦争の激戦地から始まります。村人を殺すべきか否かで意見が対立し、主人公と敵役である兵士は仲間でありながら互いに殺し合うことに。そして時代は現代へと移ります。

 現代では、ある武装組織がダムを占拠し、そこに投入されるのが、最先端の技術で蘇生・強化された兵士たち「ユニバーサル・ソルジャー」。彼らは超人的な能力を持ち、政府の特殊任務に従事している。主人公とかつての宿敵もこの計画の一員として再び戦場に立ち、彼らの存在はマスコミにも不審がられ、政府の極秘プロジェクトとして注目されるようになります。

 しかし、主人公の中に眠っていた記憶が次第に覚醒し始め、命令に従わない異常行動を取り始めます。研究者たちはその異変に戸惑う。そこへ、調査を進めていた女性リポーターが研究施設に潜入し、見つかってしまいます。混乱する記憶の中で主人公は彼女を逃がそうとしますが、同じ部隊のユニバーサル・ソルジャーたちが二人を追跡します。

 逃走劇はモーテルへと続き、主人公は体温を冷却しながら身を隠しますが、そこでも追手に襲われることに。さらに、ダイナーでは大量の食事を平らげたことで食い逃げと誤解され、地元の若者たちと乱闘になります。戦闘の合間に、自身の体に埋め込まれた追跡装置を除去しながら、二人は逃避行を続ける。

 やがて、彼らはユニバーサル・ソルジャーのトラックに潜入するものの、その中で主人公と敵役が再び対峙。格闘の中で、敵役の記憶も甦り、今度は彼が兵士たちを次々と殺害していきます。彼は主人公を執拗に追跡し、宿命の対決が再燃。

 警察に逮捕され護送される途中、敵役に襲撃されて護送車が襲われ、警官たちは全滅。激しい格闘の末、主人公は敵役を崖から突き落としますが、完全には終わりません。二人は最終決戦の場である農場で再び対峙し、激しい死闘の末に主人公が敵役を倒しておしまい。

 本作は、銃撃戦・格闘・カーチェイスといったアクション映画の王道要素を余すところなく詰め込み、約100分間を飽きさせずに楽しませてくれる作品でした。

 SF的な設定がやや分かりづらく、「ユニバーサル・ソルジャー」が軍隊なのか警察なのか、その目的などが曖昧なまま展開が進んでいく点には多少の戸惑いを覚えました。高額な予算で作られたにもかかわらず、思いのほか脆く破壊されてしまう兵士たちの描写や、記憶喪失状態からあっさりと過去の記憶が蘇るという展開には、ややご都合主義的な面も見られます。

 とはいえ、ジャン=クロード・ヴァン・ダムによる見事な回し蹴りが観られるだけで満足で、博士たちが慌てふためく姿にもどこかコミカルな要素があり、シリアスさとユーモアが絶妙に混ざり合った一本として、アクション映画ファンにおすすめできる作品です。

☆☆☆

鑑賞日: 2015/05/23 Hulu 2024/08/16 U-NEXT

監督ローランド・エメリッヒ 
脚本リチャード・ロススタイン 
クリストファー・レイッチ 
ディーン・デヴリン 
出演ジャン・クロード・ヴァン・ダム 
ドルフ・ラングレン 
アリー・ウォーカー 
エド・オーロス 
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