映画【哀しい気分でジョーク】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 ちょっと落ち目のコメディアンが仕事ばかりで家庭を顧みなかった人生だけど、息子さんが念病にかかってしまって、人として成長していく話。

●感想

 1985年という時代のビートたけしさん自身の芸人そのまんまな役柄で、今のたけしさんしか知らないボクから見るとめちゃくちゃ早口でテレビやラジオで話す姿自体が新鮮でした。

 父親としては全くダメダメで息子の方が料理や家事などを行っていてしっかり者。けどめまいが頻繁に起こって体調がすぐれない様子。病院に行ったら難病で、どの医者に連れて行っても治せなくて、イライラがたまって仕事もうまくいかなくなっていって、どんどん仕事もなくなっていってしまう。

 そこで父親がやっと息子と向き合っていく時間を増やしていくという。王道の展開でベタベタですが、少しうつむきながら恥ずかしそうにしているビートたけしさんが何とも言えない存在感でよかったです。息子を母親のいるオーストラリアに連れて行くけど、お母さんには新しい…。という展開は、その後の北野武監督の【菊次郎の夏】と似たような展開でした。

 ただ、このオーストラリア編が突然観光ビデオみたいに観光地のテロップが出たり、しまいにはコアラとかにもテロップが出て紹介されたりするのが、一気に興ざめしてしまうパートでした。

 とはいえ、親子の再生物語として面白く見ることができる映画でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2016/05/23 Hulu

監督瀬川昌治 
脚本吉田剛
出演ビートたけし 
中井貴恵 
柳沢慎吾 
石倉三郎 
川辺太一朗 
木内みどり 
ポール牧 
鈴木ヒロミツ 
うつみ宮土理 
菅井きん 
原田大二郎 

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