映画【アンダーワールド】感想(ネタバレ):雨と銃火の中で生まれる究極の存在──狼男×ヴァンパイアの進化系が誕生

Underworld
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●こんなお話

 ヴァンパイアと狼男が争う世界でキーとなる人間を巡って争う話。

●感想

 物語は雨が降りしきる都市の中、人ごみを監視する主人公の姿から始まります。ターゲットを発見して地下鉄まで追跡するも、気づかれてしまい銃撃戦に突入。周囲の一般市民も巻き込まれる混乱の中、ヴァンパイアと狼男が対立している世界観が描かれていきます。

 主人公はヴァンパイアの中でも浮いた存在で、上層部からは疎まれ、対立状態。そんな中、狼男たちがある人間を狙っていることに気づき、その人物と接触します。彼を守るためにヴァンパイアの館に連れて行くと、彼が狼男に噛まれていたことが判明し、疑惑が浮上。彼は逃げ出してしまいますが、再び狼男に襲われ、主人公の元へ戻ってきます。

 主人公は彼を拘束し、隠れ家に匿います。そこで彼は、家族を殺され、長老に助けられた過去を語ります。やがて、ヴァンパイアと狼男のハーフが生まれれば最強の存在になるという設定が明らかにされ、ヴァンパイアの長老はその存在を危険視し、抹殺を命じます。

 物語が加速する中、狼男にさらわれた彼を取り戻すため、主人公はヴァンパイア部隊とともに狼男のアジトを急襲。狼男のボスはヴァンパイアの裏切り者と接触していましたが、逆に撃たれて死亡。主人公が彼を救い、自ら噛みついたことで、彼はついに狼男とヴァンパイアのハイブリッドへと変貌を遂げます。

 さらに、主人公の家族を殺したのが長老だったことが判明し、怒りが爆発。長老との最終決戦では、ハイブリッドの力と主人公の剣によって決着がつき、2人は逃走。物語は続編を匂わせながらおしまい。

 映像は常に青白く、黒いタイトな衣装で雨の中を駆け回りながら銃撃戦を繰り広げるスタイリッシュなビジュアルが魅力。銃で戦うヴァンパイアと狼男という設定も新鮮で、変身シーンの特殊メイクも見応えありです。

 ただ、主人公にとっての敵が多すぎるため、物語の後半になるにつれ「誰と何を戦っているのか」がやや散漫に感じられるのが惜しいところ。ヴァンパイアと狼男の狭間に生まれた存在というキーキャラクターも、ラストでいきなり覚醒して暴れたり、主人公との急接近が描かれたりと、展開がやや性急に感じる部分も。

 とはいえ、裏切り者のクレイブンが生き残っていたりと、続編への期待感も残る1作でした。

☆☆☆

鑑賞日:2022/10/05 Amazonプライム・ビデオ

監督レン・ワイズマン 
脚本ダニー・マクブライド 
原作ケビン・グレヴィオー 
出演ケイト・ベッキンセイル 
スコット・スピードマン 
マイケル・シーン 
シェーン・ブローリー 
エルウィン・レーダー 
ビル・ナイ 
ソフィア・マイルズ 
ロビー・ギー 
ケビン・グレヴィオー 
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