映画【フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 ドイツから極秘裏に運ばれた不死の心臓が広島の原爆で消えてしまったと思ったら、15年後に怪童として現れる話。

●感想

 堀の深い少年にしか見えないですが、家畜を食べたり逃げ回ったりして怪童として怖がれているフランケンシュタインと名付けられた子供がどんどんと大きくなってしまって人間社会とは馴染めない存在となっていく悲しさが素晴らしかったです。ただ大きくなるという理由だけで飼育されてしまうという。

 特撮の素晴らしさも存分に発揮されていて、でかすぎないフランケンシュタインの周囲のミニチュアとかを見ているだけでうっとりしてしまうシーンの連続でした。

 TVクルーのフラッシュにびっくりして研究所を脱出して、山の中やら琵琶湖やら日本各地に出没して主人公たちが追いかける。主人公たちは殺さずに何とか生きて捕獲できないかという動機で動きますが、結構非情で心臓の一部、手でも一部持ち帰ればいいという判断もしたりするのがすごかったです。

 フランケンシュタインの追跡劇としては面白いですが、地底怪獣バラゴンが絡んでくるのとかは結構無理やりで、バラゴンでどこからきて何が目的なのかとかがわからないので。油田を襲ったり掘削作業の現場に現れたりして人間を襲って、最後にフランケンシュタインと戦うというのがどういう決戦なんだろう? とよくわからないクライマックスの戦いでした。ただこの殴り合いの特撮は最高の迫力でした。背後で山が燃える中、バラゴンを締め上げるフランケンシュタインの構図に見とれてしまう映像です。

 最後にタコが出てくるバージョンでしたが、その唐突な展開にこれまた口アングリの終わり方の映画でした。

☆☆☆☆

鑑賞日:2020/11/10 NETFLIX

監督本多猪四郎 
特撮監督円谷英二 
脚本馬淵薫 
出演ニック・アダムス 
高島忠夫 
水野久美 
ピーター・マン 
土屋嘉男 
志村喬 
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