ドラマ【高校教師】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　高校教師と女子高生の恋愛を描きつつ、主要人物たち全員にこれでもかという人間の裏表があってそのふり幅が物凄いことになっていく話。

●感想

　主人公の高校教師は婚約者もいて大学の研究室に戻れると思ってひとまず教師として赴任してくる。けれど大学の先生に自分の論文を盗作され、更に婚約者も浮気をしていて踏んだり蹴ったり。そこでヒロインからグイグイ来られても最初は一定の距離感を持っていたけど、全部裏切られて心が崩壊する。この流れとかもよかったです。
　けれども毎朝「助けて」というメモがあってそれが誰が何なのかという目的がわかったときの衝撃。
　そのほかにもヒロインの親友は好きな人気の英語教師がいるけど、この英語教師がとんでもないヤツでこの2人の問題も結構な展開。保健体育の先生でめちゃくちゃ怖い先生がいますが、この人が男手1人で子どもを育てて主人公の良き相談相手になりヒロインの親友を見守っていく。
　ヒロインのお父さんは芸術家で怖いけど、この人も実は……。というこの後とんでもないことやらかしてくれます。

　主人公は婚約者に裏切られ、ヒロインは父親との関係に主人公に助けを求めて、英語教師は愛に飢え、登場人物たちはみんな孤独で周りを傷つけていく。唯一、赤井英和さん演じる教師が明るいキャラクターで暗い物語に陽の部分を作っていてよかったです。

　真田広之さんの落ち着いた存在感、桜井幸子さんのピュアさ、京本政樹さん、峰岸徹さんの凶暴性。

　「あの時のボクは」というモノローグや影を使ったキスシーンなんか映像なんかも印象的なカットも多くてよかったです。
　森田童子の主題歌も素晴らしかったです。

　教師と生徒の恋愛、レイプ、近親相姦、同性愛。好き嫌い別れるドラマだとは思いますが、いろんな要素を詰め込んだ物凄い力のあるドラマだと思いました。

☆☆☆☆

鑑賞日:2014/01/19　DVD