映画【レッド・ノーティス】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　クレオパトラの財宝を盗もうとわちゃわちゃする泥棒たちの話。

●感想

　ローマから始まりバリ島、ロシアにロンドンにアルゼンチンなど世界を股にかけた大泥棒たちの出し抜きあいでハリウッドスターたちの共演が楽しくそれを見られるだけで満足できる1本でした。

　クレオパトラの3つの卵という財宝を盗む泥棒とFBI捜査官が追いかけっこをするところから始まり、FBI捜査官が騙されて容疑をかけられて、ロシアの刑務所に入れられたら大泥棒と同じ房になり泥棒はお宝を盗みたい、捜査官は濡れ衣をはらしたいとという動機で刑務所を脱獄する。そこでの脱獄アクション。そしてクレオパトラの卵を盗もうとするもう1人の女性がいて、主人公コンビと女性の盗みあい。

　拷問が趣味の大富豪が持っているクレオパトラの卵を盗むために仮装パーティーに潜入しての盗み合戦。富豪に捕まってしまって、拷問を受けながらなんとか脱出してスペインの闘牛場でドタバタしたり。ナチスがアルゼンチンに隠し場所へ向かって森へ行く。やっとこさ見つけると登場人物全員集合しての戦い。

　役者さんの魅力をそのまま活かしていて華やかだし派手だしコミカルだしで楽しいですが、想像を超える面白さみたいなものはなく残念でした。一応、ドウェイン・ジョンソン＆ライアン・レイノルズ組とガル・ガドットの騙しあいで、最後に利害関係の矢印が急変するびっくりはありますが、それも無理やりに感じてしまって驚きというより無茶苦茶に感じてしまう方向転換でした。

　それに明確なカタキ役がいなくて、ずっと追いかけてくる銭形警部的なインターポールの捜査官か拷問好きな大富豪くらいですが、彼らもそこまで物語に入り込んでくるものでもなく、あくまでも背景的なキャラクターなので、結局3人がチームを組みましたというだけなのでカタルシスが少なく感じました。

　アルゼンチンの森で目的地が見つからないとなって地面を蹴ったら、そこにあったとか。目的のものが見つかったら後ろから「尾行してきた」みたいなのでいきなり登場したりと話のコロガリが雑なのも今どきの映画としてはいかがなものか。と思ってしまいました。

　とはいえ、ロシアの刑務所の脱獄アクションや仮面パーティーでの顔を変化させるタブレットなど未来アイテムを使った盗みやアルゼンチンの洞窟内でのカーチェイスは面白い映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2021/01/02　NETFLIX