●こんなお話
映画「アナコンダ」の権利を買ったのでリブートを撮影しようとしたら本当にアナコンダに襲われる話。
●感想
ブラジルのアマゾン奥地では、女性アナが密林の奥へと進んでいく一方で、違法採掘に関わるジョアンに追跡されている状況が描かれる。その地域には異常なほど巨大なアナコンダが生息しており、人間にとって致命的な脅威となっている。
一方アメリカでは、かつて映画監督を目指していたダグが、現在は結婚式ビデオの撮影で生計を立てる日々を送っている。誕生日に旧友のグリフ、クレア、ケニーと再会し、若い頃に制作した自主映画を観ることで、忘れていた情熱を思い出す。
グリフは突如として映画「アナコンダ」の権利を手に入れたと語り、自分たちでリブート作品を撮影しようと提案する。その言葉を信じたダグたちは、低予算ながらも本物のアマゾンで撮影を行うという無謀な計画を実行に移す。
現地に到着した彼らは、蛇使いのサンティアゴと船を操る女性アナと合流し、撮影を開始する。久しぶりに集まった仲間たちは、再び映画作りに没頭し、かつての夢と友情を取り戻していく。
しかし撮影中、用意していた撮影用のアナコンダを誤って死なせてしまう事故が発生し、さらにサンティアゴが巨大な野生のアナコンダに襲われて姿を消す。ここで彼らは、撮影対象だったはずの存在が現実の脅威として迫っていることを理解する。
混乱の中で、アナの正体が違法採掘組織の関係者であることが明らかになり、さらにジョアンが警察関係者であることも判明して、状況はさらに複雑化する。加えてグリフが映画の権利を実際には持っていなかったことが発覚し、仲間たちの信頼関係は崩壊寸前に追い込まれる。
巨大アナコンダの襲撃によって次々と危機に陥る中、ダグは一度アナコンダに飲み込まれたかのように見えるが奇跡的に生還し、仲間たちと合流する。彼らは撮影用に準備していた爆破シーンの装置を利用し、アナコンダをおびき寄せて爆破する作戦を実行する。
激しい攻防の末、巨大アナコンダは爆破され、ダグがとどめを刺すことで脅威は排除される。命からがら生き延びた彼らは帰還し、完成させた映画は映画祭で上映されるものの、無許可での制作だったため正式公開は認められない。
それでも作品を観た人物から新たな映画制作の機会が与えられ、ダグは再び監督としての道を歩み出すことになっておしまい。
バカバカしさを突き抜けた演出が強く印象に残る作品でした。撮影用のアナコンダを誤って殺してしまう場面や、傷口におしっこをかけるかどうかで妙に感動的な空気を作ろうとするくだりなど、シリアスと笑いの境界が曖昧な展開が続き、思わず笑ってしまう瞬間が多くありました。特にダグが一度は死んだかのように見えてから息を吹き返し、さらには猪を担いで仲間たちと逃げる場面などは、現実味よりも勢いを優先した演出として楽しめました。
その一方で、巨大アナコンダという題材から想像するようなモンスターパニックとしての緊張感や迫力はやや控えめで、その点に期待して観ると物足りなさを感じる部分もありました。恐怖やサスペンスよりも、あくまでコメディや人間関係に重きを置いている構成になっているため、ジャンルのイメージとのズレが印象に残ります。
また、アイス・キューブやジェニファー・ロペスを用いたメタ的な要素についても、作品のノリとしては理解できるものの、やや内輪的に感じられる部分があり、受け取り方は分かれるところだと感じました。このあたりは完全に好みが分かれる要素であり、楽しめるかどうかは観る側に委ねられている印象です。
ただ、作品全体を通して見ると、これはモンスターパニック映画というよりも、かつて夢を追っていた男たちが再び集まり、ボロボロになりながらも前に進んでいく友情の物語としての側面が強く描かれていました。困難な状況の中でぶつかり合いながらも支え合う姿には熱さがあり、その点ではしっかりとした満足感が得られる作品だったと感じました。
☆☆☆
鑑賞日:2026/04/04 飛行機
| 監督 | トム・ゴーミカン |
|---|---|
| 脚本 | トム・ゴーミカン |
| ケヴィン・エッテン | |
| 原案 | ハンス・バウアー |
| ジム・キャッシュ | |
| ジャック・エップスJr. |
| 出演 | ジャック・ブラック |
|---|---|
| ポール・ラッド | |
| スティーヴ・ザーン | |
| タンディウェ・ニュートン | |
| ダニエラ・メルキオール | |
| セルトン・メロ |

